一月の声に歓びを刻め Plot

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一月の声に歓びを刻め Comments (8)

Oixhsgsnkpm
Oixhsgsnkpm
実に面白い構成の作品である。三島監督だからということはないのだろうが洞爺湖中島、八丈島、大阪の堂島を舞台とした三篇から成る。堂島には海はなく少し離れた南港から話は始まっている。水辺への拘りは鎮魂のイメージによるものか。
三篇は完全に独立しておりお互いの直接的な関連性はない。ただ第一話と第三話は性犯罪の被害者である「れいこ」という女性が登場するところが共通する。(2人のれいこは全くの別人である)
第二話の八丈島篇には「れいこ」もおらず性犯罪もない。ただ三篇の中では最もとっつきやすく哀川翔の役者としての色気が炸裂する魅力的なフィルムである。思うに第二話は、第一話と第三話が直接的に隣り合うのを避けるためいわば緩衝帯として置かれたのではないか。
洞爺湖篇はどうにも救いのない話である。暗い室内を影絵のように登場人物が動き密やかに会話を交わす。段々とこの家族(父と娘)は47年前にもう一人の娘れいこを性犯罪によって喪ったことが分かってくる。父=マキは、性加害者を呪うあまり男性性を放棄した。ただ父性は維持したようなのでこの家族にとっては混乱と社会的孤立感を強いられた日々だったのだろう。長女の態度からもそのことがよく分かる。(片岡礼子、好演)
47年である。死者はもう戻らない。マキの苦しみはもはや救われないのだが第三話の前田敦子演ずるれいこに恐らくはその魂がシンクロするという映画的な流れなのだと思う。
第三話堂島篇も、れいこが影絵のように動き(モノクロ)無表情にボソボソ会話することで進行していく。ただ「レンタル彼氏」のトトが現れお節介を焼くことによって彼女の状況は変わっていく。正直、あの程度の儀式で傷ついた心が癒えるのかは疑問なのだが、画面がカラーになりその少し前にマキは憤死したように見えるのでれいこ(前田敦子)の魂は救済されたのかもしれない。彼女が最後に歌うのはタイトル通り「歓びを刻んで」いることとなる。
全てひとりのれいこを救うための段取りの映画であったと理解すれば納得はできる。
Posxsgihnmk
Posxsgihnmk
三島映画に見られる長回しが今回も秀逸。
また、視、聴はもちろんのこと、嗅、味、触の五感が研ぎ澄まされる。

1分1秒たりとも心がざわつかない瞬間はない。美しい湖、雪、海、山にさえ圧を感じる。

それはこの映画の中に生きる人達の悶えが投影されているからだ。

自然に対して泣いても叫んでも反応はない。だが吐き出すことで自らが微かでも昇華出来るのなら、もし他の誰かに届くのなら、それは明日を生きる糧となる。
HeuCrebisnn
HeuCrebisnn
オリジナル作品であれ、原作ものであれ、三島有紀子監督作品の舞台は、それが当人たちにとって、他に代えがたい生活空間となっている。
『しあわせのパン』(12)の宿、『繕い断つ人』(15)の作業場、『ビブリア古書堂の事件手帖』(18)の古書店など、どれもがそうした場所だ。
『幼な子われらに生まれ』(17)や『Red』(20)の家庭も、それに準じる空間と言えるかもしれない。だから懸命に守ろうとする。

だからそこは、洗練を極めた、多くの場合すばらしく趣味のいい、そこに住む者の人間性も浮き彫りにするような空間で、三島監督はその空間の造形に、全力を注いでいるように感じることがある。
そこは彼らが死守すべき「聖域」とも言える場所で、ある種の「繭」のようにも感じられる。そしてそのような場所を必要とする人たちは、必ず心の奥に深い闇をたたえていて、繭の中に閉ざされたその外壁に、小さな(ときに大きな)亀裂が入って、そこから闇がこぼれおちるとき、三島作品のドラマが発動する。

それが全面展開したのが、コロナ禍で室内での生活を余儀なくされた人々の日常を見つめたドキュメンタリー『東京組曲2020』(23)だった。その意味でこの作品は、三島監督の狙いが凝縮された感があって、その室内空間からあふれんとする住人たちの情念を見つめる監督の、あたたかくも冷徹なまなざしが、恐ろしいほどだった。

けれど、そうした映画内空間、いや映画製作そのものこそ、三島監督にとっての「繭」だったのかもしれない。
新作『一月の声に歓びを刻め』(24)を見て、そう思わずにいられなかった。前作『東京組曲2020』が、その繭の外壁に入った”ひび”ならば、今作はその”ひび”からこぼれ落ちた、映画監督 三島有紀子の闇ではないかと。
登場人物ひとりひとりの、目には見えないはずの心の奥を凝視し、見ている者を釘付けせずにはおかない、三島作品のすべては、今作を構成するためのパーツだったのかとさえ思ったほどだ。

『一月の声に歓びを刻め』は自主資金で製作されたという。それも監督自身の体験した性暴力事件を直視することで生まれたとのことだ。それだけに、とてもデリケートな作品ともいえる。が、そこを強調しすぎると、どうしても作品外の事情に引っ張られてしまう。ただしそのことは、作品理解に欠かせぬ立脚点でもあるだろう。
それだけに今作は、人の神経すなわち五感に、直接作用するかのように触れてくる。風や水、すべての生活音や、足音に至るまで聴覚を刺激し、画面に映るものは、視覚はもちろん、嗅覚、触覚、味覚すべてに働きかけてくる。

3話からなる今作の第1章は、カルーセル麻紀の主演による。ここで登場する室内や調理されるおせち料理は、これも最高度に洗練されていて、どこか『しあわせのパン』の宿や料理に通じるものがある(実際どちらも伊丹十三『タンポポ』に参加したフードスタイリスト 石森いずみが関わっている)。けれどそこからどっとあふれ出す過去の闇。

その闇を可能な限りポジティブなものに転換すべく、生命のエネルギーがほとばしる第二章。ここでは哀川翔が愛娘との関係性で、複雑な心情を描く。
そして前田敦子主演による第三章は、作品中もっとも赤裸々に、成長してなお残る性被害の傷口を押し広げる。
第三章の前田敦子だけは、自分だけの“繭“を作りそびれており、それだけに生身のまま、無防備に、丸腰で世界と向き合ってきた、そんな姿を描き出している。

全話いずれも、監督と俳優陣がまともにぶつかり合って、心の奥底を引きずり出したような、フィクションでありながらノンフィクションのような手触りを持っている。
映画は精神分析の道具でもなければ、まして治療の役には立たないと思う。けれど生きている限りはどうしても向き合わねばならない現実への抵抗力、一種のワクチンとしては機能すると信じている。
『一月の声に歓びを刻め』は、人の心のもっとも痛々しい内面を描きながら、ちっとも見る者にストレスや後ろめたさを感じさせず、物語の力で“現実”を見つめる勇気を与えてくれる。
ベートーヴェンが9つめの交響曲で刻んだような、まさに「歓びの歌」とも言える作品だった。
Onokbrciog
Onokbrciog
試写にて鑑賞。
余韻をずっと引きずってしまう内臓にくる映画でした。

何か決定的な出来事が起きてしまった時に
その後の人生がどう変わるのか
どう影響が出るのか
どう向き合ってどう咀嚼するのか

いくつかの「足掻き方」の形を映画を通じて直接触れたような感覚になり
やっつけられてしまいました。
Ngsosphimxk
Ngsosphimxk
試写会当選@池袋シネリーブル🌟
Filmarksさんありがとう😊💕

映画という人工の物でありながら非人工的な『自然音』をフルに五感を使って楽しむ映画。雪をブリブリ踏む音とか、フェリーの汽笛とか、遠くで聞こえる人の話し声に耳を澄ませてみたり。全体が静かだからこそそれができる。『静か過ぎる映画選手権』があったら自分の中で一二を争うポジションにある静けさ。(ちなみに対抗馬はタナダユキ監督の『ロマンスドール』)あまりに静か過ぎてお腹空いてぐぅぐぅお腹鳴っちゃわないか心配になったし、隣の女子の食べたものを消化する消化器系の音までバッチリ聞こえてましたww

上映後には三島監督登壇のティーチインの時間が設けられ、あちらこちらで手が上がり直接監督に聞きたいことを聞く時間。映画素人のあたしには難し過ぎてナンノコッチャな質問が多かったけど、自分が観ていて感じたことをハッキリと監督も言ってたのがちょっと嬉しかった。
ある人には悲壮感漂う出来事について語ってるその同じ場所で、他の人にとってはただの日常だったりする。そのマッチというかミスマッチというか、それが面白い。

最後まで解消されなかった疑問。
マキちゃんの次女のれいこさんと前田あっちゃん演じるれいこさんはなんで同じ名前だったのか……。世の中にはそんな目に遭ってる人がたくさんいるってことを伝えたかった??私にはよーわからんです。

カルーセル麻紀さん、81歳とな!
美しいし、素敵だし、自然だし💜
あんな風に歳をとっていく女性になりたいなー😊