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帆花 Comments (2)
「脳死に近い状態」で産まれた女児を、医療的ケアを受けながら自身たちで育てる両親に密着。
年々改善してはいるのだろうが、まだまだ日本の福祉制度は完璧とはいえない。明示こそしていないが、本作ではそうした医療的ケアを有する児童支援のさらなる見直しを求めたいという、作り手や被写体のメッセージがある。
自分には重度の障害を抱える家族や親族がいない。それゆえ、介護についての知識は見聞レベルでしかない。だから本作で医療的ケアを行う家族の実情を知る事が出来たのには意義がある。ドキュメンタリー映画の大きな利点の一つだ。
介護事情で散見する、“介護疲れ”に付随する描写が一切ないのも、確実に意図したものと思われる。それは構わないのだが、状況説明を補うナレーションやテロップまでも排除しているのが気になる。自分のように日本の介護事情に疎いと映像を観ただけでは把握できない場面があり、特に障害を抱える児童への教育面については、せっかく小学校入学まで密着したのに説明不足と思ってしまった。
制作の意図や主張は十分理解できる故に苦言を呈したくはないが、不特定多数の者が観る映画媒体にしている以上、そのあたりにもケアが欲しかったところ。
失っていることに気付かされた。
言葉にすると、全てが安くなってしまう。
自分にとって、大切にしたい何かが湧き上がってきた。
レビューするのが非常に難しい。
曖昧な表現が私には良かった。
この映画にご縁があったことを感謝
したい。
ありがとうございました。