名もなき生涯
プロット
アメリカ・ドイツ合作
Feb,21 2020 In Theaters
マンデラの名もなき看守
プロット
フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・南アフリカ合作
May,17 2008 In Theaters
BALLAD 名もなき恋のうた
プロット
日本
Sep,05 2009 In Theaters
名も無き世界のエンドロール
プロット
日本
Jan,29 2021 In Theaters
とてつもなく大きな
プロット
日本
Apr,24 2021 In Theaters
墓場なき野郎ども
プロット
フランス
Nov,08 1960 In Theaters
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名もなき歌 Comments (14)
しかし物語は中途半端、だがあえてななのかもと思う場面も多い。旦那は子供の事よりも政治活動を取り、新聞記者も日常ではゲイの恋人と。日常を大げさに描かない本作は狙い通り?
ある政治家の言葉が貧困の国の(美化した言葉)なのか(現実なのかな)(暴言なのか)
ラストの長回しの子守唄が赤ちゃんに届いていると言いなと思う作品。
警察、裁判所など、どの組織も、どの人間も助けてはくれない。
主人公ヘオルヒナは、出産後、会わせてももらえず、そのまま連れ去られた子供を探し出すため、新聞社へ行き、自分の子供が盗まれたと訴えかける。
新聞記者ペドロは、その話を聞き、最初は乗り気ではなかったが、徐々に興味を抱き、人身売買という闇を追い始める。
しかし、人身売買の真相はつかめない。そして、闇が暴かれることもない。
最後は、ペドロが、何者かから脅迫を受けるのだが、それがペドロの同性愛と重なり合い、物語は終了していく。
この映画は、人身売買をメインテーマにしているというよりも、モノクロ映像の表現そのものに重点が置かれ、その題材として、人身売買が取り上げられているといった印象だ。
ゆえに、ペドロの同性愛を描くあたりで、ストーリーの展開は、大きくそれていってしまう。
映画マニアが観れば、映像表現に凝っている部分はあるのかもしれないが、映画の見応えとしては薄い作品と言えるかもしれない。
人身売買というテーマは、やめといた方がよかったんじゃないかな。そう思いますね。
ある事件を暴いていくサスペンス物かな?って思ってましたが、どうやら違うんですよね。物語を描くというよりも、このような国なんですよ(もしくは、だったんですよ)っていう感じの作品でした。
観賞後、映画館ロビーの解説文をいくつか読み、ペルーに内在するいくつかの課題を知ることができました。それを読むと、作品が描こうとしていることがわかった気がします。なんとも弱者には厳しい国ですね。
全体的にひたすらに淡々としています。なんというんでしょうね、画面や映像が綺麗すぎるからかな?新聞に掲載されている記事の写真を見続けているような感じとでもいうのでしょうか?無機質なんですよね。それが良い悪いってことではないですが。ただ、辛い状況を映し出す上では、感情に訴えるわけではないので、あまり気が重くならずに見続けていられるかな。
ドラマティックな話を求めているわけでもありませんが、このようなテイストであれば、ドキュメント作品に寄ってもよかったのではないだろうか?なんて思いました。その方がもっと伝わるものが多かったのではないかな?と。ですが、映像はとっても魅力的でした。
Sleep, baby, sleep ただ愛情のある子どものベッドと赤ちゃんを包む、
I will sleep as well 少しゴワゴワした毛布を束ねたような手作りの
Sleep, baby, sleep 赤ちゃんの寝具を抱きしめながら...
I will sleep as well まるで、そこには生後3日の我が子がいるように
映画の冒頭からフリーズ・モーション・ピクチャーによるコマ送りで表された新聞記事によって、1988年のペルーがハイパー・インフレやテロリストによる暴力の時代であり、極左ゲリラグループ、シャイニングパス(Shining Path)が台頭していた... 「貧しい者は生きるな!」と言っているようなペルーが道を閉ざしている現実を彼らと我々は見つめなければならない。
Single married, widowed
Divorced mother not, you are worthless
One or two babies
Three, four, five, six seven
Eight, nine, ten 作中、病院のある建物の中で不穏な子供の数え歌... 未だにその起源や本当の意味すら分かっていない日本の"かごめかごめ" のような遠く離れたペルーと日本との子供のレベルの共時性を垣間見る。
親戚から祝福され、間もなく生まれる我が子を抱えながら、その身重の身体を休めることもなく、生活の為に大きな手押し車を押し、路上でジャガイモを売る若いジョージーナ... しかも毎朝、暗いうちから遠くにある町まで、歩いて行かなければならない。
夫のレオと二人して歩くシルエットには、造形を豊かに描いているようで曖昧なモノクロの景色をテレビ箱型のアスペクト比4:3形式でフレーミングし収めている。
My child was stolen!
She is three days old!
上記のラインは、彼女ジョージーナが新聞社で悲痛な叫びを発したことが、少数民族を冷遇し、存在も否定する役人たちへの行き場を失ったこころの結晶となっていた。
乾いた現実を優しく包み込むようなそういうモノクロ映像と思っているとプロット・チェンジによるゲリラの亡骸をまるでボロボロの布のようなゴミクズ同然にこのモキュメンタリーは容赦がなかった。ただただ、オーディエンスは見守るしか術もなく...
Everything looks good, come back to give birth. Don't worry
about money, okay?
貧しいものにとって「無料にする」という言葉がどれほど有難く、魅力的であることか... ラジオから流れる甘い言葉が彼女と彼女の生まれて3日の娘は未来を失ってしまう。
作中、彼氏の舞台俳優が演目としているテネシー・ウィリアムズが世界恐慌の時代を舞台に書き上げた『ガラスの動物園:The Glass Menagerie』に想いを巡らすと... 不況の最中の生活にあえいでいる人びとがどのような暮らしをしていたのかは、作中の一つ、母親が娘ローラにツケで買い物をしてくるように命じ、でもまだ彼女にしてみれば幼くて嫌で恥ずかしい事と一見するが、他の者、皆が同じような事をしているので感覚がマヒしてくる。ペルーが置かれている現実を同性愛者のジャーナリスト、ペドロは同じように感じているのかもしれない。
Sir, do you believe that my son is still alive?
か細く、哀しい目で... ジョージーナと同じ立場の女性がペドロに息子の現状を尋ねるところで次に場面展開されては、言葉の余韻が残り過ぎて、次のシーンを見ようとしても目が曇って仕方がない。
Why don't you look at this from another perspective? Have you
thought about those children's futures? Their real mothers don't
much to offer, do they? I'm going. Excuse me.
主な建物の玄関には、夜間外出禁止令と共に自動小銃を小脇に抱え、警護するセキュリティ・ガードが万人を否定するように議員がペドロに柔らかい口調でおためごかしをのたまう。
FUCKING FAGGOT, WE'LL KILL YOU, YOU AND YOUR
BOYFRIEND ARE DEAD
ペルーの社会の保守的なルールにおいて異邦人であるペドロは、同性愛が当時のペルーでは忌み嫌われていることもあり、この脅迫文で彼は恋人の役者に別れを告げ、その事でより孤独になり、しかも正義も見失う。
偽の診療所に金だけの医者、人身売買の世界、腐敗した政治家... 不条理なできごとを現実に絡めて描くカフカ風な世界観では、どこか不安になるという不思議な雰囲気がペルーの80年代と共時性が生まれる。
Sleep, baby, sleep
I will sleep as well
Why aren't you sleepy?
Why aren't you sleepy?
Baby, your dream
Baby, your dream
May your dream be of love and peace
May your dream be of love and peace
I will sleep, baby
I will sleep, baby
Angels will come
To sing to you and take care of you
So that you sleep well
Sleep, baby, sleep
Sleep
I will sleep
Sleep, baby
孤独なペドロとシンメトリーな哀しさがあるジョージーナ... ラスト、騒動を起こし警察から追われる夫のレオの為に掘っ立て小屋の住まいすら居れない状態になり、それでも一日だけ住家を提供してもらった彼女がそのささやかな場所でさえ出ていかなければならない翌朝、何かを見つめながら、"名もなき歌" を歌う。
そのフレーミングされた行き場のない彼女の顔には、涙している。でも...
明日に希望を見つめた喜びの涙と個人的には彼女の希望と捉えて...