或る夜の接吻

8.9/10
Total 276 reviews
Runtime   73分
Language   日本語
Area   日本
In Theaters   May,23 1946
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或る夜の接吻 Plot

「瓢箪から出た駒」に次ぐ千葉泰樹演出作品。原作は大映が筋書と脚本を募集した際の当選作品「新生」の映画化である。

或る夜の接吻 Actors

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或る夜の接吻 Comments (1)

Ssmmkommxs
Ssmmkommxs
戦後間もない映画のため、焦土と化した東京の街が、未だそのまま荒野のように広がっているオープニング・シーンは、貴重な映像です。
物語は、戦争中、南の島で生死を共にして戦った、お互い気ごころが知れている仲間3人と、三人の女性のコミカルなタッチのラブストーリー。 その島で彼らの戦友が、三人に「妹を守って欲しい」との遺言を残して亡くなった。復員した三人は、手分けして妹を探し出し、一人前の歌手として成功させて約束を果たす。その間、三人の戦友と、彼らの妹たちが恋愛感情を持ち始め、結ばれる過程を、ユーモアを交えて描いている。 題名から連想される、熱いラブストーリーではありません。
千葉監督は、短いコマの中に要領よく男女三人の出会いから結婚を意識する過程を描いているので、分かり易くユーモアあるラブコメディとしてまとまっています。
主人公となる三人の戦友たち、若原雅夫、伊沢一郎、丸山修は、夫々の役の性格をうまく演じているので、見甲斐のある映画に出来上がっている。また、貝殻一郎が作詞した、綾子が歌う主題歌の「悲しき竹笛」は、彼の恋情が詰まった歌詞と落ち着いたメロディーが相まって、映画と共に心に残りました。
唯一、残念なことは、構成されている9巻の映画で、7巻目が欠けているそうで、クライマックスシーンが見られないのはちょっと残念です。

あらすじ  物語の中心人物になる戦友の3人とは、一人は紙軽介(丸山修)で街の発明家。自分の身なりには頓着せず、おおらかな性格。二人目は雁金走平(伊沢一郎)で建築技師。自分の思う通りに生きるタイプ。三人目は、貝殻一郎(若原雅夫)。今売り出し中の詩人。女性に対してはシャイでストイック。
三人とも、純真で仲の良い戦友である。綾子を探し出して、彼女が道を外さぬよう、見守ろうと誓い合う。
三人の女性は、丸山綾子(奈良光枝)で街の場末の劇場で歌う歌手。母と妹の生活を支えている。貝殻一郎を尊敬し、彼の歌を舞台で歌っているので「先生」と慕う。その妹、直子(町田博子)は、丸の内の理髪店に勤務。紙軽介に一目惚れされ、本人もその気になる。三人目は貝殻淳子(鈴木美智子)。貝殻一郎の妹で、建築会社に勤務。会社が募集した設計図に応募してきた雁金走平に一目惚れされる。その日の帰り、貝殻に会うため偶然に淳子と同じバスに乗り合わせる。後をつける走平を淳子は「不良」と思い、帰宅するとすぐに兄の一郎に告げる。然し、直ぐに彼が戦友だと分かると家に招き入れる。 これが、走平と淳子の出会い。
綾子はこれまでにも貝殻一郎の歌を歌っているので、彼を身近に感じている。淳子が務める会社の湯浅社長(北龍二)は綾子を贔屓にして、指輪を贈ったり、自宅に招いて彼女を口説こうと試みる。綾子から湯浅に招かれたことを告げられた一郎は、綾子と湯浅氏の関係を心配する。
一郎は綾子を一流の歌手にしようと熱心にに売り込んだ。その甲斐あって、NHKのオーディションに推薦して採用された。更に、レコード社への売り込みも成功して、綾子はコロナレコードで吹き込んだ。 その歌は、一郎がかねてから練っていた「悲しき竹笛」だった。
シャイな一郎は自分から綾子に恋心を打ち明けることはできないが、自分の綾子に対する淡い恋情が綴られた美しい詩となった。
一郎は早速、友人紙軽介の研究所へ行き、レコード会社で綾子が自分の歌を吹き込んだことを報告すると、軽介から「綾子さんに惚れているな」と、言われ、初めて自分が惚れていることを自覚した。
一方、綾子は湯浅氏の自宅に招かれて、亡くなった妻の写真を見せられる。それは、綾子そっくりの女性で、湯浅氏は綾子を初めて見た時から妻を思い綾子が好きになったと告白。その後、乞われて妻が好きだったムーンライトソナタを弾くが、めまいがして中断する。湯浅氏に介抱されるが、湯浅氏の唇が綾子の顔に近づいてきた。その瞬間、電話のベルが鳴った。綾子が時計を見ると、午後8時18分。それは兄が戦地で亡くなった時の時間だった。湯浅宅を離れ、急いで雨の中を一郎のいる方向へ走った。一郎は、電話ボックスの中で綾子を待っていた。
貝殻は綾子を見るとすぐに呼び止めた。綾子は一郎を見るや初めて「先生」と言わず「貝殻さん」と言って抱き合い、二人は接吻しようとした。その瞬間、差していた傘が二人を覆ってしまう。
その後、二人は、雨に濡れながら初めて肩を寄せ合って夜の道を歩いて行く。 二人の思いが実を結んだ瞬間だった。