グッド・シェパード Plot

監督デビュー作「ブロンクス物語」以来13年ぶりとなる名優ロバート・デ・ニーロによる監督第2作。アメリカが誇る世界最大の諜報機関であるCIAの誕生秘話と、そこに身を投じた一人の男の葛藤を壮大なスケールで描く話題作。第2次大戦前夜のアメリカ東海岸。名門イェール大学のエリート学生だったエドワード(デイモン)は軍からスカウトされCIAの前身である戦略事務局(OSS)の一員として国家の諜報活動に従事していくが……。脚本は「フォレスト・ガンプ/一期一会」「インサイダー」のエリック・ロス。

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グッド・シェパード Comments (9)

tgkgdy
tgkgdy
1961年、ピッグス湾侵攻作戦が失敗。失敗の原因が、CIA内部からの情報漏れにあると睨まれた。情報漏れの元を探るため、ベテランエージェントのエドワード・ウィルソン(マット・デイモン)に送られた情報を下に様々な調査が行われるが・・・。と、こんな感じだと、スパイアクション満載の、大活劇であるかのように誤解しますが、実際は違います。CIA黎明期、もっと言えば、CIAの前身のOSSの頃からのエドワードの半生を振り返るような話になっています。

元々、エドワードの役は、監督ロバート・デ・ニーロの暴露に依れば、別の俳優にオファーされたらしいのですが、スケジュールが遭わず断念。マット・デイモンにその役は回ってきたそうです。大学生の青年期から、子供が大学生になる頃の年齢まで演じていますが、前半の青年期は良いとして、後半の、壮年期を演じるには、彼はちょっと若すぎるような気がします。同じことは、エドワードの妻クローバーを演じるアンジェリーナ・ジョリーも同様。子供が大学生の母親にしては若すぎます。

実際の出来事を下地にしていますが、微妙にいろんなところが違っています。ワイルド・ビルはサリバン将軍(ロバート・デ・ニーロ)と言う人物になっていますし、CIAの長官はフィリップ・アレン(ウイリアム・ハート)ではなく、有名なアレン・ダレスです。とは言え、それぞれモデルにした人物に、微妙に同じようなところがあるようになっているみたいですが。

イェールのスカル&ボーンズに、結構焦点が当てられていますが、このスカル&ボーンズがアメリカの政財官界に大きな影響を及ぼしているのは、有名な事実。歴代大統領の多くに、メンバーが居り、現在のブッシュ大統領もメンバーであると言われています。それに加え、イギリスでの活動に際し、大学の教授や上流階級の数多くの人間が、情報活動に携わってる描写がなされていますが、これも事実。実際、第二次大戦のとき、イギリスでは、直ぐに役立ちそうな物理・化学を専攻したものだけではなく、歴史学者・数学者も情報活動に対して大量に動員されています。

167分と、非常に長い映画です。しかし、陰湿な情報活動を描いている割には、それほど長いようには感じませんでした。物語の起伏が余り無いので、そう言うのが苦手な人にはダメでしょう。スパイを描いた映画と言うと、ドンドン・パチパチの激しいものが多いですが、これは一線を画す、むしろリアルなスパイ映画と言っていいと思います。
lfpumoe
lfpumoe
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監督2作目にしてこの味わい。監督デ・ニーロ、静かに驚かせてくれる。デビュー作の『ブロンクス物語』はスコーセッシ風場面作りに己のハート(女の好みも含め)を注ぎ込むという、少々青くアンバランスな感じがしたのだが(それでも良い作品だが)、13年ぶりにメガホンを取った本作では、そんな青さのカケラも感じさせない。彼のカラーが無いと言えば無いが、こんな重厚でありながら重すぎない妙のある演出を2作目で魅せてくれるなんて、監督としても結構イケる。

そんなデ・ニーロ演出も話が面白くなければ活きない。本作の最大の活力はエリック・ロスの脚本だ。重厚な実録ものと思いきや、実はスパイ・エンターテインメント。前半に短編的なエピソードを積み重ね、後半でこれらの集大成として主人公に危機が降りかかる。主人公は高官であり、命の危機には曝されることはないが、彼が一番大事にしている者を巡り窮地に立つ。更にこれを乗り切るための行いが招く悲劇。非情な世界の業をまざと見せるロス、『ミュンヘン』に続き素晴らしい仕事ぶりだ。

もう一人作品を支えているのは、撮影のロバート・リチャードソン。当代屈指のDPの仕事っぷりにはひたすら見とれ酔うのみ。暗と光、オレンジ色が絶品だ。

マット・デイモンは寡黙な人物を演じた時は素晴らしい。己を決して崩さない非情なエリートを演じて、これほど嫌みなくはまる役者もそうは居まい。
アンジー・ジョリーはゴージャスで巧いと思うが、ちょっと浮いた感がある。豪華脇役は顔見せ程度だが、マイケル・ギャンボンは印象に残る。出番の少ないデ・ニーロ本人、資金調達の為の出演だろうか、あまりにもやる気のない芝居だ…。コッポラの非難も頷ける。もっとも最近のコッポラもコッポラだが。
Shsmwoohnade
Shsmwoohnade
ロバート・デ・ニーロの監督第二作目。
一回目を劇場で見た時は、まずマット・デーモンの無理な老け方と、うまいのか下手なのか分からない演技、そしてアンジェリーナ・ジョリーのこれまた似合わない役柄と微妙な演技にやられ、途中からギブアップ状態。しかもストーリー自体も、いま一つ伝わるものがなく面白くもなく、感動もしなかった。

でも、デ・ニーロだしな。。。監督第一作は良かったんだよな、な~んて事を考え、DVDで見直しました。その結果、やっぱりつまらなかったです。

原因は一目瞭然。
ミスキャスティングとストーリー自体がこだわりすぎかつ肝がないのです。まるで監督自身も突き放してるかのような精巧な物語なんですが、その奥から流れてくるものがない。伝わらないのです。観客の目をあまり意識せずに作ったかのような、ナルシズムのある映画といってもおかしくないでしょう。この映画を観て、コッポラはやはり偉大だったんだな~と思いました。(まだ現役ですが。)
laqjdom
laqjdom
「ゴッドファーザー」タッチの重厚感のある映画には仕上がっているけど、長いと感じてしまった。退屈とまでは言わないけど、もう少し「興奮」が欲しい。
「ボーン」シリーズでは寡黙な主人公がピッタリはまっているマットだけど、今作ではなんだかぎこちない。眼鏡が似合ってないせいか、息子はどんどん大きくなっていくのに、マットだけは歳をとらずに。アンジーともちょっとミスマッチな感じがした。
vjjfzz
vjjfzz
CIAにはなぜ“the”をつけないんだ?と、いきなり命題を叩きつけられる予告編。“god”に“the”をつける奴なんていないからだよ!・・・ふと気になって、英和辞典で調べてみると、この映画のタイトル“THE GOOD SHEPHERD”そのものがキリスト(忠実な羊飼いだと言ったことから)の意味だと気づきました。“the”が付いてる・・・それはなぞなぞですか?と逆に質問をぶつけたくなってくるタイトルでした。ここでは日本語字幕の一部が“KGB”じゃなくて“KBG”になってたような気がしたことには触れずにおきます。

さて、この映画、ぼんやりと観てたら『ゴッドファーザー』の世界とどこが違うのかわからなくなってきます。信頼と裏切りが交錯するマフィアの世界をCIAや対抗する組織に置き換えたような、ロバート・デ・ニーロだからこそ作り得た映画だったのかもしれません。ちなみに製作総指揮にフランシス・F・コッポラの名前もあるので、これは意図したものだったのでしょう。

国家や組織に忠実な主人公がマット・デイモン。作戦が失敗に終わる現在(といっても1961年)の“ピッグス湾事件”で機密を漏洩したスパイ探しをする時間軸と、彼のイエール大学“スカルズ&ボーンズ”クラブ時代から第二次大戦を通して諜報活動する姿を描く軸が同時進行してゆきます。組織を優先させたがために家族が崩壊してしまう男の世界。不幸な死を遂げた父親の心と、自分の息子に対する思いの比較。史実を充分に調査検証し、リアルなアメリカの裏を描いていました。

興味深いエピソードも多かった。特にアメリカに亡命したがっていたソ連のミロノフ(本物の方)の台詞はよかった。偽の情報を信じさせることがCIAの任務なので、ここのエピソードは信憑性があったと思う。キューバに関することも、CIAが大統領を説得したことだから、どこまでが真実なのかもさっぱりわかりませんが・・・

裏切り者は誰だったんだ?!というミステリアスな部分も楽しめたし、『ゴッドファーザー』のような男の世界も楽しめた。しかし、とにかく長い(167分)。登場人物も多いので、これは誰だっけ?と混乱するかもしれない。そんなときは、「誰も信用するな!」という言葉を思い出して、マット・デイモンだけを信じたほうが良さそうです・・・

【2007年10月映画館にて】