WANDA ワンダ

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WANDA ワンダ Plot

アメリカの底辺社会の片隅に取り残された女性の姿を切実に描き、1970年ベネチア国際映画祭最優秀外国映画賞を受賞した、バーバラ・ローデン監督・脚本・主演のロードムービー。ペンシルベニア州のある炭鉱で、夫に離別されたワンダは、子どもも職も失い、有り金もすられてしまう。わずかなチャンスをすべて使い果たしてしまったワンダは、薄暗いバーである男と知り合う。ワンダはその傲慢な男と行動をともにし、いつの間にか犯罪の共犯者として逃避行をつづけることとなる。公開以降、アメリカではほぼ黙殺された作品だったが、2003年にイザベル・ユペールが本作の配給権を買い取りフランスで上映。07年にオリジナルのネガフィルムが発見され、10年にマーティン・スコセッシ監督が設立した映画保存運営組織ザ・フィルム・ファウンデーションとファッションブランドGUCCIの支援を受け、プリントが修復された。日本では22年に初の劇場公開。

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WANDA ワンダ Comments (2)

Aostdrtclyu
Aostdrtclyu
Barbara Loden directs and stars in this Bonnie & Clyde-esque road movie that echoes some of the crossroads energy from Badlands, The Brown Bunny, or a Takeshi Kitano movie. Perhaps it wasn't intentional at the time but it certainly stands out today as a feminist masterpiece. I'm curious why they decided to release this film in Japan 52 years after the fact, but it sure is a classic you can't miss.
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夫に離婚され、子供の親権もあっさり放棄、仕事もなく、家にも居場所がない。そんな無いない尽くしの女ワンダが彷徨った末に会った男は強盗だった。男の逃避行に付き添うワンダだが…
まるで『俺たちに明日はない』を思わせるロードムービーだが、主演にして監督兼脚本のバーバラ・ローデンは、『俺たちに~』へのアンチテーゼとして作ったと語る。それは今でも続く男性社会へのアンチテーゼ。だからこそ、『エル ELLE』で男に抗う女性を演じたイザベル・ユペールが本作を気に入り、配給権を買い取ったのも理解できる。
とにかく劇伴もなければセリフも極端に少なく、画質も粗い。ロングショットも間延びした本作を、今の若者が観たら退屈に感じるかもしれない。最後まで観て、結局ワンダは何がしたかったのかと不満に思う人もいるだろう。でも本作が作られた1970年代のアメリカ映画=アメリカン・ニューシネマはどれもこんな感じだった。
バーバラ・ローデンという女優は全く知らなかったが、ミシェル・ファイファーやキャメロン・ディアスを彷彿とさせる彼女の、終始憂いを含んだ薄幸の表情が印象深い。バーバラ本人はワンダのような自堕落な人間ではなかったのだろうけど、彼女の中にはワンダが存在していたのだろう。