This site is a comprehensive movie website about movie posters, trailers, film reviews, news, reviews. We provide the latest and best movies and online film reviews, business cooperation or suggestions, please email us. (Copyright © 2017 - 2020 920MI)。EMAIL
萌の朱雀 Comments (8)
まるで一家の離散を表現するかのように、また、こうして村の過疎化が進むのかと思うと、ノスタルジックでもあり、悲しい物語でもある。工事が中断したままのトンネルと10年後に閉鎖されたトンネル。鉄道でもバスでもいいから開通すれば村も発展するのに・・・という悔しい思いも伝わってくるのです。
バスはJRの雰囲気があるけど、しっかりと「国鉄」と書いてあった。多分、大黒柱となる孝三(國村隼)も戦争経験があるのだろう。寂れゆく中にも希望はあるし、何といっても星空が綺麗だし、空気もうまい(タバコ吸ってたみたいけど)。流れゆく年月も描きながら、季節はずっと夏でした。春には桜も優雅で美しいところだと思うけど、春を描いていたら違った印象になるのでしょう。
ずっと田舎暮らしでもいい!と皆の思いは同じなのに、トンネル工事中断のために孝三の心も気落ちしたまま。やがてふらりと山を下りて行く・・・
冒頭では風にそよぐ森林の映像。『殯(もがり)の森』と一緒だ。故郷の家、家族、そして村人たちと祭りの様子。日本の原風景とも思える映像には懐かしささえ感じるのです。栄介もみちるももっと大人になれば、また戻ってきて夏のひとときを楽しむのだろう。20年後の田原家の物語も知りたいものだ。
奈良のド田舎で暮らす家族だが、みちるは栄介に、栄介は幸子に淡い恋心を抱いている。
鉄道を通す計画がなくなり、それと並行して孝三も亡くなる。
それをきっかけに、家族が離散していくという話。
極端に会話が少ないので、行間で心情や関係性を読み解かないといけない。
こういうのは食い入るように見るか、あらすじを確認してからでないとついていけない。
時々声が小さいのか聞き取れないこともあったが、あらすじ確認しといてよかった。
この映画、河瀬監督は27歳の時に撮ったらしいが、この取りようによっては重い内容をその年齢で!とびっくりした。