あ・うん

6.8/10
Total 18 reviews
Runtime   114分
Language   日本語
Area   日本
Written   中村努
In Theaters   Nov,03 1989
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あ・うん Plot

向田邦子の同名小説を高倉健主演、降旗康男監督で映画化。昭和初期の東京・山の手を舞台に2人の男と1人の女が織り成す人間模様を美しい映像で描き出す人間ドラマ。中小企業社長の門倉と安月給のサラリーマンの水田は性格も境遇も対照的ながら友情で結ばれていた。しかし門倉は水田の妻たみのことを密かに思い続けていて……。17年ぶりに銀幕復帰した富司純子(旧芸名・藤純子)、坂東英二が共演。

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あ・うん Comments (8)

Msnpghoxski
Msnpghoxski
ネタバレ! クリックして本文を読む
映画の中で富田靖子が、「大切なことは誰も口にしない」と高倉健に話す場面がある。向田邦子の原作は、この登場人物たちが口に出しては語らないことを、中心に語っている。原作を読んだことはないが、登場人物が口にしないことを語ることは、やはり、紙に印字された小説よりも、映画のほうが得意とするところだろう。ただし、映画では、語らないことが主題なのではなく、口にすることのできない不自由さ、優しさが、すなわち恋をしている状態というものの不自由さや優しい気持ちが主題として描かれている。

健さんの恰好良さは、ここで駄文を捏ねて言及するまでもないが、板東英二と富司純子の演技の素晴らしさは、一言述べておきたい。
健さんが見ているとも知らず、健さんの名前を刺繍した手拭いを手におどけている富司の、少女のように無邪気でコケティッシュな様子。落ち着いた大人の女性を演じている富司しか知らない私にはとても新鮮で、何とも言えない可愛らしさが感じられた。今リメイクするなら、ぜひ息女、寺島しのぶに演じさせたい役柄である。
そして板東英二。これほど、女房を寝取られることに諦念を抱く役がはまる俳優がいるだろうか。この物語では、実際に寝取られることはない。しかし、自分の妻を寝取られても仕方がないし、友情を裏切ってそのようなことは決してしない男だと、心から惚れ込んだ男に対して、ある意味負けを認めて付き合っているのだ。
もしこの役が、健さん同様、映画でのキャリアが長い手練れの俳優が演じていたらどうであろうか。画面は落ち着きを取り戻し、くさい芝居は見当たらなくなるだろう。しかし、この作品に見られる何とも据わりの悪い感覚、自分の女房でありながら、目の前で繰り広げられる恋愛模様にたいしてぎりぎりで体面を保たねばならない男の切なさを観客は体感できただろうか。おそらく、観客の頭の中では、そうした男の感情が想像されることは難しくなかっただろう。しかし、画面から直接に感じ取ることができたかどうか。健さんと板東。この組み合わせであったからこそ、観客は、二人の、いや富司も加えた三人の、温かく幸せなのだけれど、少し居心地の良くない状況を体感することができたのではなかろうか。
今リメイクをするにしても、板東の役を担える役者がいるだろうか。
Nispkgoxmhs
Nispkgoxmhs
冒頭、鼻歌を歌いながら旧友を迎える準備をする高倉健。
こんな高倉健を見るのも珍しい。
寡黙で無骨で漢の中の漢のイメージが定着しているが、今作では、よく笑っておちゃらけてライトな印象、それでいてダンディーで優しいおじ様。
プライベートでは面倒見が良くてお喋り好きでユーモラスな面もあったという高倉健。ひょっとしたら素の顔に近いのかも。
でも、ぐっと内に秘めたもの、雨や雪の中に佇む姿などはやっぱり格好よく映える。

監督は降旗康男、撮影は木村大作とお馴染みだが、原作は向田邦子。
高倉健が向田邦子作品に出演というのも何だか新鮮。
映画はほのぼのとした文芸作品、上品で感動的な大人の喜劇になっているが、ちょっと調べてみたら原作はシビアな要素もあるようで、映画もその影がチラつく。
20年来の戦友にして親友である門倉と水田。
門倉は水田の妻・たみに想いを秘めている。たみも門倉に想いを秘めている。
それを知りながら友情を続ける水田。
不思議な三角関係はずっと平穏である筈だったが、ある時から亀裂が。
昔、女関係で女房泣かせだった門倉。その妻には嫉妬深い面が垣間見れる。
水田の娘・さと子は一度見合いを断るが、その相手と密かに“プラトニック・ラブ”な交際を続ける。が、その青年はアカの容疑で特高に捕まる。

時代は昭和初期。
木村大作の撮影、村木忍の美術、ベテラン二人の手腕でモダンでノスタルジックな昭和の雰囲気を醸し出すが、日本はこれから…。
作品の中からも戦争の足音が聞こえる。
それを思うと、さと子と出兵する青年の別れ、門倉と水田とたみの雪の夜のラストシーンは悲しく、儚く、温かくさせるものを感じさせずにはいられない。
laqjdom
laqjdom
ネタバレ! クリックして本文を読む
映画「あ・うん」(降旗康男監督)から。
若い頃の高倉健さん、けっこう笑っているんだなぁ、と
ひとりで苦笑いしながらメモを取っていた。
その高倉健さんが、フランスの詩人「ポール・ヴェルレーヌ」の
「言葉なき恋歌」(訳:堀口大学)をさらっと口にするあたり、
昔の人は教養があったなぁ、なんて妙に感心したりした。
「巷に雨が降るごとく、わが心にも雨ぞ降る」
堀口大學がこの詩を訳して発表したのが「昭和12年」だから、
作品冒頭に映し出される「昭和十二年春」の文字ともピッタリ。
当時の人は、普通の会話や呟きにも「詩」が引用されたりして、
そのちょっと気取った会話が、私のアンテナに引っかかる。
「会いたいときに、会うのを我慢するのも愛情なんだよ」
なんて台詞を、サラッと言ってしまう高倉健さんが、輝いていた。
脇役の「板東英二」さんって、野球の選手だと思っていたら、
こんな映画にも出ているなんて驚きであった。
タイトルの「あ・うん」は、2人の関係を表しているのだろうが、
なかなか分かりにくいかもしれない。
作品の中では「(あの2人)狛犬ですね、似てませんか?」
「父と門倉のおじさん?」
「狛犬さん『あ』」「狛犬さん『うん』」だけだからなぁ。(笑)

P.S.
「修善寺・新井旅館」、昔の映画にはよく使われていたなぁ。
Aehreectonrh
Aehreectonrh
健さんはかっこいいなあー。
ほんと惚れ惚れする。

健さんと共演する俳優さんも相乗効果なのか何なのか
他の映画に出ている時より、かっこよく見えてくるから不思議だ。

例えば
「昭和残侠伝 唐獅子牡丹」の池部良とか。
(化粧が濃すぎてちょっと笑うけど)ピストル持った姿はもう悩殺もんです。

「君よ憤怒の河を渉れ」の原田芳雄なんて存在感ありすぎで主役をくっちゃう渋さです。

「駅/STATION」の根津甚八…すごかったー。夜の線路のシーンは日本映画史に残したいくらい美しい。

「夜叉」の北野武。若かったというのもあるけど北野作品に出てる時よりも、何をするかわからないヤバさに溢れてる。

健さんは、男を美しく照らす光だ。

(「海へ See you」みたいに健さんの力をもってしてもどうにもならなかった映画もあるけど…)

本作「あ・うん」の共演者は板東英二なわけで。
本作観てない人は板東英二がかっこよくなる筈がないとお思いでしょうが…。

健さんは板東英二ですら美しく照らすのですよ。

「あ・うん」の坂東英二は本当に素敵だ。切ない。そしてかっこいい。
こんな素敵な板東英二はこの先見ることは絶対にないだろうが…。
健さんと英二の神社のシーンがいいなあ。全然悲しいシーンじゃないのに涙がでる。

健さんには、これからもたくさんの男たちを美しく照らし続けて欲しい。
yjjkeyu
yjjkeyu
富司純子、宮本信子、山口美江、富田靖子、この四人の色気の艶がキュートで優しい。
昔の女性の恋愛はピュアだった。

大滝秀治の旅館の番頭、屋台での三木のり平が良かった。

富司純子の銀幕復帰が降旗映画てのが嬉しいね。