バニシング(1976)
プロット
イタリア
Jun,11 1977 In Theaters
バニシング・ポイント
プロット
アメリカ
Mar,03 2023 In Theaters
ザ・バニシング 消失
プロット
オランダ・フランス合作
Apr,12 2019 In Theaters
バニシング 未解決事件
プロット
フランス、韓国
May,13 2022 In Theaters
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バニシング Comments (6)
コロナ禍の今でこそ見てもらいたい、閉塞感漂う灯台守という職業の特殊性を生かした良質サスペンス。
コロナ災害のため仕事が激減した夫を詰った妻を誤って殺害したという衝撃的事件が日本で起こった。コロナ離婚という言葉も流行したが、愛し合って一緒になった男女でさえステイホームで四六時中顔を付き合わせていると惨劇が起きることが証明された。
本作の登場人物である灯台守たちは6週間もの間、他人同志で無人島に閉じ込められ、仕事、生活を共にすることを余儀なくされる。その閉塞感、過酷さたるや想像に難くない。この状況下だけでも互いが何かのきっかけでいがみ合い、精神的に追い詰められて殺しあってもおかしくない舞台設定であり、とてもスリリングである。そしてこの上ない状況下で事件は起こってしまう。
本作は実際の灯台守失踪事件にインスパイアされた作品だが、本作を見てポンジュノ製作の「海にかかる霧」を思い出した。主な登場人物はかの作品に比べて少ないが、冒頭で灯台守に携わる三人の人間の現状をつぶさにまた端的に表現してみせるところや、経済的、境遇的に恵まれないところ、自己保身の為に罪を重ねてゆき、あげくのはてに正気を失い互いを殺し会うという展開、登場人物たちの年齢設定が三世代の家族構成を思わせる設定など、実にかの作品に酷似している。ただ異なるのは、本作で生き残るのが先のない年老いた老人である点。前途ある若者、働き盛りの中年男が死に、先のない老人だけが生き残るという皮肉な結末がかの作品とは実に対称的でやりきれなさもひとしおであった。
本作はかの作品ほど衝撃的な展開ではないが、むしろ静かに、そしてじっくりとことが運び、本作独自の孤立した状況下における人間性の崩壊が描かれていて見ごたえがあった。
中盤、編集の荒さからか、ジェームズが精神を病む原因となる少年が現れる点は最後まで疑問が残ったのと、表題には書いたが、実は冬の海にしては寒さの表現が物足りなく感じた。ただ、そんな編集の荒さ等を抜きにしても本作は極限状態に置かれた人間を描いたサスペンスとして充分楽しめる作品であった。
嵐の翌朝、灯台の外の大量のカモメの死骸を処分している際に、崖下に倒れている人と箱を発見しことが起きて行く。
性格も世代も違う3人が金塊を巡ってトラブルを巻き起こすと共に、トラブルに巻きこまれる話が展開していくけれど、迫力や緊迫感はそれ程感じず終始まったりとした印象。
哀し気な流れもあるけれど、3人が向いている方向が少しずつズレている状態で展開するからどこか白々しいし、テンポもチグハグでハマらなかった。
この手の失踪事件を、オカルトにしなかったことはプラス評価だけど、なんか無理やりすぎる。
もっと考えてから鑑賞するか決めれば良かったー!
終始低いテンションで進行していき、中盤の緊迫のシーンはハラハラしたが、男たちや金塊の正体もよくわからず、さらにあの子供は一体何だったのか??息子(?)みたいなことを言ってた気もするがそんなことあるのだろうか?
メインストーリーは、3人の感情の変貌を描くものだからあまり重要なことではないのかも知れないけど、ちょっといろいろモヤモヤだった。
あと、この映画でもバトラー氏は半不死身男。
今年映画館鑑賞15本目?