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宇宙大怪獣ドゴラ Comments (3)
しかも不定形なアメーバ状の。
しかしその姿は一切見えない。
どうやってやっつけるのかが映画の肝です。
後、若林映子さんが超綺麗。
それを観るだけでも価値あり。
東宝特撮怪獣映画群の中で、最後の主演怪獣となった宇宙大怪獣ドゴラの猛威を描いています。そこへ、日活ギャング映画のようなダイヤモンド強盗団と警視庁外事課刑事の息詰まる攻防戦が絡んで来るという異色の仕上がりです。
主演は、夏木陽介。同じ年に公開された「三大怪獣 地球最大の決戦」でも刑事役。とても似合っていると思いました。キャラクターも似通っていて、そのまま同作にスライドしたのかもな、という感じでした。小泉博や若林映子も出演していますし(笑) 若林映子演じるミステリアスなヒロインが印象的でした…。
本作で華々しいデビューを飾ったドゴラ。
最大の特徴はと言えば世界初の“不定形怪獣”であり、本邦初の“宇宙怪獣”という点でしょう!
本編にはっきりと姿を現さないにも関わらず、恐らくその猛威は東宝怪獣史上最大級のものじゃないでしょうか? 北九州市に現れ、エネルギー源である石炭を吸い上げ、当時完成したばかりの若戸大橋を海に叩き付け、攻撃されれば増殖するという厄介さ。
偶然弱点が見付からなければ人類に勝ち目は無く、ドゴラによって地球は蹂躙されていただろうと思わせられるくらいの圧倒的な強さでした。
そんなドゴラを生み出した特撮の素晴らしさときたら! これまで誰も取り組んだことの無い不定形怪獣の演出に果敢に挑み、見事に映像に結実させた円谷英二特技監督の手腕にはやはり目を見張るものがありますなぁ…。
これまで積み重ねて来た数多の経験と発想の転換による創意工夫で、素晴らしい特撮演出を生み出していました。もうただひたすらに脱帽するしかありません。しかし、当時の技術の限界もあってか、ドゴラの登場時間は本当に短いです。手間が掛かる割には意図した画が撮れず、相当な苦労があったようです。ドラマ部分でのアクションが多くなっているのはそのためだそうな…。その分、一極集中の観応えあるスペクタクルが破格のスケール感を醸し出しているなと思いました。
見所は4つ
不定形怪獣ドゴラの特撮
若松大橋などの北九州の特撮シーン
若林映子の現代的美貌
ダンユマの変な外国人ぶり
ドゴラの不定形怪獣というイマジネーションをCGの無い時代に見事に実写で映像化している
大変な苦労を重ねたとのことだ
若松大橋を望む北九州市街を一望するスペクタクルはワイドカラーを活かした素晴らしい映像で、ミニチュアセットは迫真の出来映え
螺旋を巻いて舞い上がっていく石炭の映像も迫力がある
若林映子は前作のキングコング対ゴジラにも出演をしていたし、次の三大怪獣地上最大の決戦では更に重要な役で出演をして特撮シーンファンを痺れさせる
そればかりか、本作3年後の1967年には007は二度死ぬでボンドガールにまで抜擢されて行くのだ
ルパン三世の不二子のようなボリュームがあって華もあるところが当時の女優にはなかなか他にいない魅力がある
ダンユマはマークという謎の外国人役
この人も特撮ファンなら顔を覚えている人だろう
マークは007を意識した役で、本作公開当時はゴールトフィンガーが公開されたばかりの頃でブームにあやかったもの
映画としてはさして面白くもなく、前半睡魔に襲われるほど
ドラマパートと特撮パートの物語の噛み合わせもあまり良くない
不定形怪獣というものをだして何をやりたかったのか?
そこと結びつくようなドラマパートでは全然ない
よってカタルシスも何もない
東宝特撮としての新機軸として不定形怪獣というものを出そうとした意欲は感じる
そこは評価したい
しかし、核心的な特撮技術であるミニチュアセットや繰演、合成といったものに特段の進歩はないのだ
これだけの特撮技術を駆使できる人材を抱え、大ヒットにも恵まれて資金も豊富であったはずなのに、次世代に向けての特撮の模索がこの不定形怪獣だけで終わってしまったのは実に残念だ
本当の意味での特撮技術の革新にむけて研究を重ねるべきだったのだ
海外から特撮のライバルたちが技術革新をはかり、東宝特撮にキャッチアップしようとしていた重要な時期であったのにこうであったのだ