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ザリガニの鳴くところ Comments (7)
本格ミステリーという触れ込みなので視聴しましたが
この作品は贔屓なしに稀に見る傑作だと素直に感じました
その根拠としてはアメリカの善と悪というか闇とされる
・白人同士の差別、マイノリティへの集団迫害
対する善の部分は
・アメリカの美しい大自然
・健気な少女が大人へと成長する過程
が絶妙に描かれているからです
と言うのはミステリー色が強くなる良質な作品ほど
だんだんと感情移入をするので
結果的には残忍なシーンやトリックなどに目を奪われ
それ以外は強度や記憶が薄まってしまうのです
しかし本作「ザリガニ----」は主人公を苦しめる
父親や住民やボーイフレンドがどれだけ憎くても
その後に気持ちを晴れやかにする美しい自然美が
画面に登場をすると不快さが一瞬で消えます
これが日本の部落問題を作品にしたら
心が痛み居た堪れない気持ちにはなるが
美しさを感じるのは難しいです
主人公の女優が圧倒的に美しいという反則級のズルさもありますが
アメリカとは時々このような超絶作品を何気なく作り上げるので
どうしても映画ファンを止められないと思い直しました
最後の終わり方や裁判の進め方は個人的に少し不満もあり
満点評価から少しだけ下げましたが
ここは受け手の捉え方次第で大勢の人は不満ないでしょう
まとめると、誰よりも強く美しい主人公が逆境にも負けず
立ち向かい幸せな人生を掴む内容ですが
最後「んっ」と思わせるオチもあり
あっという間の2時間です
殺人容疑にかけられたのは、町の人から疎まれ、嫌われる湿地帯の1人逞しく育った美しい少女・カイア。暴力を振るう父によって、家族がバラバラになり、6歳の時から学校へも通わずに、湿地の自然とともに生き抜いてきた。
法廷で語られる彼女の半生と、事件の真相、そして、ある青年との恋…少しずつ事件の真相が紐解かれていくが…。
ラスト、まさかの展開で最後の最後まで目が離せない。前のめりになって物語に引き込まれていく、あっという間の時間だった。
本作は、マイノリティに対する集団差別が大きなテーマとなっている。全体的には1人の女性の人生を通して描かれるミステリー作品ではあるものの、その中に法廷劇、ラブストーリーなどが掛け合わせた重厚な作品となっている。
ストーリー的にどうしても悲しみや怒りが込み上げてくる場面があるが、何度も映し出される湿地帯や海、浜辺の美しい景色がその感情をリセットしてくれたので、暗さより美しさのほうが大きい。
そして彼女に手を差し伸べる人たちも優しさにも救われる。
美しさの中には、絵になるキャストたちも含まれている。カイア演じたデイジー・ジョーンズ、テイト役のティラー・ジョン・スミス、チェイス演じたハリス・ディキソンが目の保養になる。
(湿地帯で暮らす世捨て人があんな美女なら誰だって恋に落ちるわな…)と、カイアが美人だからこのような展開になったんでしょーが。と、突っ込みどころはあるものの、映画としては満点でした。素晴らしい作品に出会えてよかった。オススメです!
主題は、「孤独」だ。
コロナ禍で誰もが感じた「孤独」。
主人公は強く生き続け、恋人は将来を提案し続けた。
人を殺してはいけないという「正義」「善悪」は、
所詮、人間が決めた価値観でしかない。
カマキリは、交尾後にオスを食す。
生き物の世界によって、変わってしまう正義・善悪。
生き抜くための殺人は悪いことなのか?
生き続ける価値、命をつなぐ価値は?
生物学者なりの視点と69歳という高齢著者の視点
考えさせられました。。。
Michi
法廷を軸に過去と現在を行き来する脚本、2時間飽きることなく一気に鑑賞。
小説の中でイメージしていた彼女はもっとワイルドだったけど、ファッションも含めて綺麗すぎじゃない?と思わないでもなかったが、リアリズムよりも映像美を優先したということで納得することにした。
時代は半世紀以上前の設定だけど、普通の人々による悪意のない差別意識、デートDV問題など、現代の私たちをも責めてくるものがある。
対照的な性格の青年が二人登場したけど、あの時代のいわゆる白人のイケメン。最初区別つきにくかったですわ。
恋人だった男性の殺人容疑から、少女の半生を語られるドラマで、描かれる場所も沼が殆どだが、話が面白く夢中で終わった。
幼き出会った少年と生涯過ごせて良かった。
不幸な環境の元に育った彼女を唯一救ったのは彼だったから。
そして、ラストはまさかの。。。
彼女は人生に勝ったんだと思った。
中々のミステリー作品。