Search タライア・トラン result, Total 13 (take 0.001144 seconds).

3 years ago
五木寛之のエッセイを新藤兼人が脚本化した作品。 東京で働いていた娘(安田成美)が故郷の金沢に戻ってくる。 東京の雑貨店が行き詰まり、父(三國連太郎)がガンで余命がわずかということだった。 偶然知り合ったロシア人でトランぺッターの青年を、金沢フィルのオーディションに紹介する。 主人公である娘の行動があまりと言えばあんまりで、気のいい彼氏(渡部篤郎)が可哀そう。
4 months ago
大半が調理シーンとそれを食べるシーンというユニークな映画だが、十分に楽しめた。ワンカットで丁寧に描かれる調理シーンに関心を持てるかどうかで、評価は左右されるだろう。ストーリーはシンプル。「ポトフ」という題名から誰もが予想する展開は、肩透かしをくうので減点。 光と影の屋内シーン、たまに挟まれる屋外シーンの美しさには魅了された(監督は「青いパパイヤの香り」のトラ...

Leatnbiarkaon review on 夏至.

3 years ago
『青いパパイヤの香り』『シクロ』の監督トラン・アン・ユンが5年ぶりに撮った作品。 撮影はマーク・リー。邦画『春の雪』(2005)でも撮影を担当している台湾監督だ。冒頭から圧倒的な映像美によって魅了してくれる手腕はお見事。長女の夫が植物専門の写真家で人間を撮るのが苦手だという設定と、この映画の撮影の対比が妙にバランスのとれた伏線となっている。そして、すべての...
3 years ago
トラン・アン・ユン監督の映画は、途中で自己完結したような食い足りない内容のものがあるのだけど、この作品だけは別。美人姉妹の恋物語が、ゆるやかなベトナムの時間の中で、スローテンポながらスリリングに展開されて、なかなかに面白い。 恋物語以外で、この作品の見どころはベトナムの生活文化だ。朝、皆で外でフォーをゆつくりと味わいながら食べて、昼間は春巻きを美味しそうに...
2 years ago
ネタバレ! クリックして本文を読む 冒頭ではオルドリッジ邸での怪。そこでの怪事件を扱って欲しいとエリン・ギルバート(ウィグ)は頼まれたのだった。本のことなど知らないと言い切るエリンだったが、幼なじみのアビー・イェーツ(マッカーシー)が勝手にアマゾンで売り出してたのだ。その共同執筆者のアビーに文句を言いに行くと、変人発明家のジリアン・ホルツマン(マッキノン)を...
5 months ago
エスコフィエが38歳、というセリフが出てくるので1884年か1885年の設定ということが分かる。 清仏戦争がありベトナムがフランスに割譲された頃。ひょっとしたらトラン・アン・ユンは意図してこのセリフをはめ込んだのかもしれない。 冒頭、延々と美食家と料理人が友人たちとの午餐のための料理をするシーンが続く。スープからデザートまでコース一式が出てくる。場内ではいび...

vapfhyo review on 走れロム.

2 years ago
かつてベトナム映画のイメージを決定づけたトラン・アン・ユンが、若き才能のプロデュースに回って築き上げた躍動感あふれる一作。そこでは”違法くじ”に翻弄される市井の人々の悲喜こもごもが描かれ、その社会を少年らが隅々まで駆け抜け、すり抜け、飛び越えていく。この平面に立体移動を掛け合わせた空間設計が本作の何よりの魅力。特に主人公の寝ぐらは集合住宅のボロボロの屋根付近...
4 months ago
『青いパパイヤの香り』『夏至』で人々を魅了したトラン・アン・ユン監督が、あれから20年以上経って、かつての滴るような味わいを宿しつつ、さらなる次元へ進化を遂げている。時代は19世紀。ここには料理に情熱を注ぐ男女の弛むことのない究道があり、美食家たちの文化や様式に関する興味深い描写の数々、そして決して止まることなく巡りゆく季節と生命がある。時間を割いて織りなさ...
5 months ago
代表的なイメージショットは、今年9月に公開された同じフランス発のグルメ映画『デリシュ!』と同じなのだが、描くテーマはほぼ正反対。『デリシュ!』は宮廷を退いたシェフが謎めいた女性料理人の助けを借りて、それまで貴族のためにのみ存在したフランス料理を民衆に解放する物語。その過程でシェフと料理人の間には愛が芽生えていく、という展開だったが、本作『ポトフ』は同じフラン...
4 months ago
優れたダンス/ミュージカル映画が冒頭に素晴らしいパフォーマンスのシークエンスを配して観客の心をがっちりつかむのと同じように、「ポトフ 美食家と料理人」も始まって早々、美食家ドダン(ブノワ・マジメル)と料理人ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)がアシスタントのヴィオレットを指示しつつ手際よく食材をさばいて加熱し仕上げていく過程を、流れるようなカメラワークで躍...
3 years ago
ネタバレ! クリックして本文を読む 幼い頃から「カエルには絶対にキスしない!」と言っていた少女ティアナ。亡くなった父との夢であったレストランを持つことを目指して、日々小銭を貯めていたのだ。 ナヴィーン王子は一文無し。金持ちのプリンセスと結婚して王国を再建することを夢見ていたため、魔術師ファシリエに騙されてカエルの姿に変えられてしまう。カエルのナヴィーンはテ...
5 months ago
これぞ映画です! 映画の持てる利点をフル活用、めくるめく映像体験を静逸に仕上げたトラン・アン・ユン監督は流石の名匠である事を証明した。彼のそぎ落とした流儀をわきまえた撮影監督のジョナタン・リケブールがまた圧巻です。 冒頭の30分に及ぶ調理のシーン。無理に無理を重ねたノーカットではないけれど、人物の動きに寄り添い複数の人物に次々と乗り換え追うカメラ。人物から...
3 years ago
市川準監督の『トニー滝谷』を観た。観るのはこれで恐らく三度目になる。七十分ほどの小品だが、その分細部まで細かく作られているという印象を受ける。私はかつて村上春樹氏のファンだったことがあるので原作となる短編小説「トニー滝谷」も読んでいたのだけれど、それでもなおこの映画化に関しては「失敗作」「駄作」という印象は感じなかった。手放しで褒められるほどの出来か、と言わ...