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浅草キッド Comments (20)
武さんが好きだからというのもあるけど、良い脚本と演出、そして役者さん全員良くて本当に良い作品だった!
なんでこんなに泣けたんだろうと考えるとそこには「純粋」ということがあったからかもしれない。
劇団ひとりの才能も堪能した。
大泉洋は今までの中で一番良かった。
ビートきよしって誰?って思ったらナイツの塙じゃない方の人、っていう言い方が失礼なくらいめっちゃ良かった。
門脇麦の歌が素晴らしすぎて、女優の歌ってこれだ!と感動。
箇条書きにしてしまったのは、ぎっしり詰まったこの作品の良さを書き忘れないように、という感動のせい。
ここの評価を見ても軒並み⭐️5。
この完成度は最終的には劇団ひとりの才能の開花だと言って良い。
説明セリフの一切ない練られた脚本。
回想シーンの入れ方戻り方の絶妙で高度な効果。
柳楽優弥に対する演技指導、その前にキャスティングで既に勝利している。
モノマネではないビートたけしがそこにいた。
なんならビートたけしよりもビートたけし。
監督の言わんとするところをきっちり理解してそちらに向けて努力したであろう柳楽優弥の俳優としての力量を見る思い。
ビートたけしが、最近 門脇麦をいい女優だとベタ褒めしたと何かで読んだがこれだったかと思った。
相方のきよしさんのキャスティングに本物の芸人を持って来た秘話を劇団ひとり監督の手記(インタビュー?)で見たがこれも大成功。
ビートたけし 北野たけし
彼のお笑いはデビュー時以降現在に至るまで一貫して私の笑いのツボとは完全に乖離している。
一度も彼のお笑いで笑った記憶がない。
彼の作品の映画も、どこか独りよがりな感じが好きじゃない。
全否定。
それでもこの作品に⭐️5を付けてしまうほどの完成度だった。
悲しいじゃなく虚しいじゃなく、ただただ「愛おしい」が溢れて、イイ歳して雑巾絞るみたいに泣いた。
だのに読後感が爽快に過ぎる。やりきれない現世の澱が、芸人たちの純愛に触れて浄化される思いがする。ウイルスまみれの年末年始に断固として推す。
血の代わりに芸で繋がった大好きな父上に死なれて、遺影に向かい末っ子が必死の憎まれ口を叩いてるのに、滝涙しつつも耐えてたのに。
父上より15も老いた今のタケシが、師匠の墓石を大切そうに素手で撫でるように洗ってるのを観て、もはや観念してオイオイ泣いた。
◆
タップダンサー目指してるでもないタケシになんで芸事が要るのだろう? と考えるに、
ただ自分が楽しいで立つんじゃなく、客を笑わせる覚悟で舞台に上がるため、パフォーマーとしての地力というか自信の裏付けというか、努力を積み上げるものとしての芸事なのかもしれない。
◆
何サマだ!という客の罵倒に師匠、「見て貰ってるんじゃねえ、見せてやってるんだ」 確かに! 見て貰ってるんなら、芸人が客に金を払わないと。
とはいえ、罵倒した客も存分に笑わせて帰さないと舞台が成立しない。
「何が面白いかはお前が客に教えてやるんだ」 師匠は常に客と勝負する気迫で舞台に上がってるんだなぁ。だから裸を見に来た客相手でも、時流に遅れどれほど落ちぶれても、卑屈に陥ることなく、あんなにも恰好良いんだ。
◆
「やらせないよ」と突き放す千春の、ガールフレンドではない戦友感が潔くて大好き。
フランス座を去るタケシに、座を動けない師匠に替わって(みたいに思えた)叩き付けながら「帰って来ないで。絶対売れて」と手痛いエールを贈る千春が、フランス座そのものの擬人化に感じた。
◆
「俺いなくなったらフランス座はどうすんだ」
「ここ畳んだらタケはどうなるんだ」
鏡合わせみたいに互いを一番大切に思い合う師弟。
◆
「いくらでもいる、こんなの」で終わるか、観衆が喝采するエンターテナーに天に選ばれて上がるか。
夢見て志す者は終わりのない戦いを、ただ己が己に見切りをつけるまで、ひたすらに戦い続ける。
遂に見切りを付けた者たちの、戦い続ける者たちへの眼差しの優しさ温かさ。
どんな「いくらでもいる」者たちにも、憧れた人がいて、悔しく嫉みながらもやっぱり応援せずにいられない人がいて、倒れたら抱き取ってくれる人がいる。そんなことを思わせてくれる映画。
円盤化、してくれ~~~~~!
ネトフリ月額じゃ全っっ然課金できない! チケットや円盤で思うさま貢ぎたいんだ、頼む!
Netflixの作品で思い知るのが美術やCGや撮影や編集など、映画作りの基礎体力がしっかりしているところ。ハリウッド映画や韓国映画に比較して、アニメ以外の日本映画に最も欠けているところ。Netflixの日本映画を見ると、多少作り物感を伴うものの、想像以上の映像にいつも驚かされる。本作はそうした豊かな画面を背景に大泉洋と柳楽優弥が力のこもった演技を見せてくれる。
原作を読んでいないので劇団ひとりの脚本のオリジナリティは判断できないが、きちんと練習されたタップの使い方やラストの回想シーン、小さな伏線、時制の往来など、満足度の高い映画だった。
確かにビートたけしを知っている我々に向けた作りではありますが、日本で知られていない偉人を題材にした外国映画でも我々は感動することができます。でかい外車で現在の成功も想像できます。あと北野武は海外でも有名ですしね。
あと、いきなり多国語字幕や多国語吹き替えで海外の観客に届けられるところ、これも配信のチカラ。評価を見てみたいです。
柳楽優弥の振り幅ってすごい。