夕霧花園

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夕霧花園 Plot

「百日告別」などで知られる台湾恋愛映画の名手トム・リンが監督を務め、「the EYE アイ」などで知られるマレーシアのリー・シンジエと日本の阿部寛が共演した歴史ラブストーリー。マレーシアの作家タン・トゥアンエンの小説「The Garden of Evening Mists」を原作に、亡き妹の夢だった日本庭園造りに挑むマレーシア人女性と日本人庭師の切ない恋を、戦中の1940年代、戦後の50年代、80年代の3つの時間軸で描き出す。1980年代、マレーシアで史上2人目の女性裁判官となったユンリンは、さらなるキャリアアップを図るべく奮闘していた。そんなある日、かつて愛した日本人庭師・中村が、終戦時に日本軍が埋めたとされる埋蔵金にまつわるスパイ疑惑をかけられていることを知り、彼の潔白を証明するため立ち上がる。共演に「眺めのいい部屋」のジュリアン・サンズ。

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夕霧花園 Comments (15)

Gxmknpisosh
Gxmknpisosh
ネタバレ! クリックして本文を読む
ごめんなさい。彼女の背中の傷を観てから全てが、心の中からとんでしまった。

それでも気を取り直して...

アメリカが宣戦布告をした日を開戦記念日とするなら、イギリスが同じ日に日本との戦争に臨んだ日には存外という言葉が当てはまる?
Japanese forces invade British Malaya. In less than two months,
the British Empire evacuates.  The people are left to suffer at
the hands of the Japanese.

1945
After Japanese surrender, the British return. Attempts to
re-establish the union leave people feeling betrayed.  A
communist insurgency mounts against colonial rule. The
country is thrown into a state of emergency.
クレジット後のこのテロップが、映画の質を落とし、イギリス人が平和の戦士や使者であるかのように簡単に説くのは、日本人俳優の代表作『王様と私』の原作者が代表する嘘を並べ立てる二枚舌のイギリス人が脚本家ではフェアーな映画には成し得ない? それともイギリスで法律を学んだ原作者の華人のイギリスから受けた恩恵から "colored" をチンパンと見下す者たちへの忖度は呆れかえる? そして結局のところ、観る気がそがれる... 少しきつめに言っています。

それでも、また気を取り直して...

この映画『夕霧花園』のスレッドの時系列を層に例えるなら3層に分かれている。第二次大戦中、日本軍が占領をしているマレーシアが国家としてまだ独立していない時代から始まり、1950年代の共産主義が台頭してきた時に宮中の作庭家だった中村有朋という男性がマラヤの山奥の茶畑に夕霧と題した庭を作成している映画の中心と呼べる時間を経て80年代のテオ・ユンリンの意味のある行動に視点が向けられている。その時代時代を描くようにフラッシュバックによるノンライナー・ナレイティブによるアトランダムな描き方にも関わらず、気になるほどのイビツさや難しさはなく、いたって理解はし易いプロットの展開がなされている。

Do you know this piece? It's Chopin's first. It was a love letter of
sorts to a Polish soprano called. Konstancja Gładkowska.
Chopin himself described it as...  the impression of someone
gently looking at a spot that brings to mind a thousand happy
memories.
はるか昔のこと... 繊細でナイーブな作曲家が、その彼の性格が災いし、あこがれる女性にその思いを打ち明ける ことさえできなかった為? 彼女に対するひたむきな思いが行き場を失い、それが反って純粋さだけのピュアーでクリスタルな輝きが残ったとも言うべき初期のピアノ曲をモチーフに彼女の妹を虐殺した日本軍と同じ国の彼を愛することの妹への裏切りともとれる後ろめたさやタメライをも退けるほど彼女が最もピュアで純粋に彼のことを愛することが... 「千の幸せな思い出を蘇らせる場所を優しく見守れる表れ」とするなら、その言葉によって望外に心に響くが、しかし...

‘Mas malupit ang mga Koreano kaysa mga Hapon’
「韓国人は日本人よりも残酷だ」これは上記のフィリピンのタガログ語で書かれたものを単純に訳したもので、その第二次大戦中の都市伝説という間違ったうわさ話を信じているフィリピンの彼らに世界最古の出版社ケンブリッジ大学出版局が検証をし、提言をしていた。
昔、南の島国で働いていた時、ちょうど昼食をカフェでとっているとそれと同じような経験をしたことがある... 前の席に座っていたマレーシア華人の若い女性が「日本人って残酷でしょ」という唐突で、ただ "cruel" のイメージが象徴するような言葉をを投げかけれたことがある。その当時は憤りも覚えたけど、後から考えれば彼女のアケスケな性格と彼女にとっては普段からそう思っている普通のことだったのかもしれない。かのフィリピンの言葉と同じように

Aritomo: A garden is composed of many clocks. Some go faster..
some go slower. All life in the garden has its own time.
Yun Ling, don't forget this.
Yun Ling: Do you always have to talk like that?
映画の主人公である中村有朋が映画の中で "庭はバランスが大事だ" とユンリンに説明する場面があったけれどもこの映画にシニカルに響いてもいる。韓国の映画会社CJエンターテインメントが映画製作に名を連ねているのが、嫌な予感の始まりだった。
従軍慰安婦の醜い場面や日本軍の残虐性を無理やり強調し描くあたり、彼、有朋の言う通り、行き過ぎる描写は、 "バランス" を欠いている。確かに酷いことは分かるけれど極端に描き過ぎている事でこの映画の雰囲気を完璧に台無しにし、壊してもいる。
それと残虐性を突出して演出するために原作では、慰安所に行くのは姉なのに、ユンリンの妹の年端もいかない女性にすり替えるあたり、わざわざ小説の内容を改変していまでの行為は、恣意的というよりも悪意や悪質にも感じる。

"Every aspect of gardening is a form of deception" 有朋のラインより
彼女に有朋が刺青を施す場面で、ユンリンの背中にかけて醜く隆起した傷跡にアートとして優れた美しい絵を描くことで、アンシンメトリーさからより美しく見えるように映る。
その顕著な共時性は、夏には欠かせない香水に例えられる... 高価で上品なものほど少しアンモニアが含まれているmusk(マスク)と呼ばれるジャコウというものが香の保存と引き立て役にもなっている。

この映画全体に共通することを総括すると人の使命とは何かをテーマに... ガーデニング、刺青、茶道、そして禅哲学の豊かな比喩を通して展開する映画のシナリオは、物語の心理的な核心部分にもなっている。

これから助けようとする愛おしかった君が本当は彼女の愛を心から信じていなかったことを時を経て初めて知ることになる彼女のこころの葛藤を描こうとしているが?
『ハンナプトラ』では、オトボケ役のジョン・ハナーや『異端の鳥』では誰もが避けたい、避けるべき幼児性愛強かん者を演じていた優れた俳優と思っていたジュリアン・サンズをしり目に英語を口語としているほとんどの役者の演技べたにも言葉が出ず、日本語を話す人に至っては、本当に役者なのかと更に疑問に残る。ただ二人の女優さんの奮闘ぶりの好印象を除いては...

ラストは有朋の今後にどう繋がるのかは分からないままなのが、蒙昧な者には手こずるばかりで諦めるしかなかった。そんな自分が如何にバカなのかをつくづく考えさせられると日本兵の軍服の真新しさや山下財宝が小判なんて?しかも庭園の造形を飾る石そのものが自然石が必要なのに作り物すぎるし、庭園作りの作業者がマレー人を持ってくるあたり華人いや台湾人の監督のことはある... なんて悪態も吐きたくなる。

内面を描くわりには、外装が安物ぽっくってペラペラなのは、この監督では英語、広東語、日本語が飛び交う壮大な映画を描くのは無理があり、失礼だけれども沖縄を舞台にした『百日告別』のようなこじんまりした映画がよく似合っている。 きつめで失礼
昔の話と言えども山下財宝の都市伝説を良く小説にする勇気がマレーシア華人にはあったものだと感心する。皮肉を込めて  しかも山下財宝が埋まっている場所はマレーシアでなくフィリピンの話だし

人の想い出も心の記憶の借景になるのか?... なんて言葉も浮かぶ?洒落た大人のショパンのピアノ協奏曲の物語のような淡い恋心と思っているとゲスな映画になろうとは... 失礼、ゲスなんて言葉を使って?
Psihmskngox
Psihmskngox
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当時の大日本帝国が大東亜共栄圏の旗印の元で行った周辺諸国への進出は他の欧州諸国が行った帝国主義による侵略行為と何ら変わりなかった。たとえどんな大義名分を掲げようとも被害にあった国々の生々しい証言がそれを証明している。

本作はまずその映像の美しさに魅了される。山々に広がる茶畑をはじめとする美しい自然の風景、そして慰安所でさえもがある意味美しく描かれており、それがそこで行われていた行為のおぞましさをより一層引き立てるものとなっていた。
当時の日本軍は占領先での兵士による強姦、虐殺に頭を痛めており、そのために現地調達による慰安所を各所に設置した。つい先だって自民党が血税一億円もの費用を当時慰安所を設置したことを得意気に話していた中曽根元首相の葬儀に私的流用したことはまさに看過出来ないことである。
今の時代でさえ性被害にあった女性は声をあげにくい。それが戦時中の当時であればなおさらだ。ほとんどの女性が泣き寝入りを強いられ、なおかつ慰め者とされた彼女たちは一族の恥とされ、地元にも戻れなかったし、戦後もその被害を訴えることができなかった。日本政府がなんとか火消しに躍起の慰安婦問題はそんななかでも数少ない勇気ある被害者が余命幾ばくもない中で主張してきたものであるのだ。
そもそも他国民に対して冷たい国は自国民にも冷たい。長年燻り続けている日韓歴史問題は自国内でも燻り続けている戦後補償問題とまさにリンクする。

すっかり本作のレビューから逸れてしまったが、本作はそのクライマックスでユンリンの背中に彫られた刺青と庭園を使ったからくりが明らかにされるあたりが実に映画的醍醐味を味わえるものとなっている。
有朋は愛したユンリンの妹への思いが痛いほど理解出来た。しかし彼女や妹を苦しめた日本軍に加担していたこと、そして収容所の場所を打ち明ければユンリンからの愛を失い、祖国への裏切りから自身が追われる身となるため、彼は両方の思いの板挟みとなる。そして彼が出した結論が刺青と庭園のからくりによる告白だった。
ユンリンが言うように有朋は彼女を信頼してなかったのかも知れない。正直に話せば戦犯法廷で働いていたユンリンに告発され処刑されると思ったのかもしれない。あるいは有朋はユンリンを試したのかも。庭園が雑草に覆われ隠れたメッセージに気づけるかを。その長い年月を経てでも自分を思い続けていられるかを。
自分を愛しながらも自分のもとから去った有朋。彼を思い涙するユンリン。戦争によって翻弄された異国の男女の切ない愛が美しい自然の風景と共に描かれた佳作だった。
Dceheobtmri
Dceheobtmri
入れ墨とか指詰めとか、日本の文化への半端なエキゾチックな取り入れが駄目だけど、ストーリーはよく構築されていて、映像はきれい。阿部は、謎の人としてはいいけど、ミスキャスト。日本軍や現地の軍の描き方もよかった。
Xnokhspmigs
Xnokhspmigs
無理がある設定やら理解し難い話の連続で、内容とともに、正直、嫌な気持ちになってしまいましたが、なんとなく切なさは伝わってきました。しかし、それもこんな軽い気持ちなわけないんだろうなぁ、リアルなものは…と…
映像も期待したものとは程遠く…構図もカット割りも、なんか、常に落ち着かない印象を受けてしまいました。唯一最後の方の映像なんかがしっくりきたので、そこのところだけが…といった感想です。
Smiskngphxo
Smiskngphxo
日本庭園と、謎の作庭家・中村。
彫り物(タトゥー)。秘められた“地図”。
英国による植民地支配、日本の占領と非道行為(強制労働と慰安所)、共産ゲリラの反乱というマレーシアの歴史。
「山下財宝」伝説。「金の百合」埋蔵金。
そして、憎しみを超えた男女の愛。

一体、どれだけの要素を盛り込めば気が済むのだろうか。
しかし、どれ一つとしてメインテーマと言えず、テーマが拡散し、“つまみ食い”のような感じだ。一本、筋が通っているとは言い難い作品である。
外国から見た“エキゾチック・ジャパン”とでも言えようか。
全体としてどういうストーリーを目指しているのかが、自分には見えてこなかった。

また、なぜ主人公が、“地図”から収容所の正確な位置が分かったのか。
中村とは、結局何者だったのか、その後どうなったのか。
なぜ中村は、主人公を信じていなかったと言えるのか。
もちろん大体は分かるが、はっきりしたことは、「キャメロン高原の霧」の彼方に隠れてつかめない。

“原作もの”らしいが、きちんと映画に移植できてないのではないか?
壮大なテーマは興味深く、主役の女優は魅力的で(入浴シーンが多く上品なエロティズムが心地よい)、目立たず離れずの音楽もいい雰囲気だ。
(ショパンの「ピアノ協奏曲第1番第2楽章(ラルゲット)」のような、つまらん曲で自分は涙は出ないが・・・。)
それだけに、残念作である。