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ドクター・デスの遺産 BLACK FILE Comments (20)
ー元看護士、雛森めぐみを演じた女優さん(”ネタバレあり”にしてるが、敢えて名は書かない)の序盤の”ボサボサ頭で、養鶏場で働く姿”に最初、誰だか分からず・・。
そして、”か弱き”雛森めぐみと刑事、犬養(綾野剛)との、取調室での遣り取りが、後半のストーリー展開に効いている・・。
実は、レビュータイトルに”美しい”と言う言葉を入れたかったのだが、観る人が見ればネタバレになるので、回避。-
■印象的なシーン且つ物語構成
1.犬養の一人娘、沙耶香が重い腎臓病を患い、ドナー提供を待っておりながらも、病院で、沙耶香の仲良しのオセロの強い少年にズルをする父に少しオシャマに掛ける言葉。
ー犬養が、妻を亡くしている事もさり気なく映し出される・・。犬養がドクター・デスを”薄汚い殺人者”と罵る気持ちが、良く分かる。
が、この言葉が再後半、物語を”大きく”動かしてくるのである・・。-
2.ドクター・デスにより、完治しない病に侵された家族の命を且つて、ドクター・デスに委ねた5人が語るドクター・デスの顔の特長。出来上がった、全く違う5人の初老の男の顔。
ーここから、捜査陣の”人間心理を読み切った”ドクター・デスの本当の顔を探り出していくプロセスが面白い。ー
3.出来上がった似顔絵を見て、”何だ、犯人を演じた役者さんは〇〇さんじゃないか・・。けれど、深川監督がそんなに簡単に、ストーリー展開するわけがないよなあ・・”と思った方は多いのではないかな。(除く、原作既読の方)
4.”真の”ドクター・デスの”厳かな”登場シーン。(ここで、”そんなに綺麗に着飾る程、お金なかったじゃない!”とか言わない・・。)
”痛みのない死は、本当に美しい・・”と、自己陶酔する姿。
-完全に、狂気に侵されている・・。ドクター・デスが、カルト団体の教祖に、一瞬見える。-
5.ドクター・デスが、沙耶香を”マインド・コントロール”しようとするシーン。
-怖い、怖い・・。あの、”美しき微笑み”が逆に相当に怖い。
且つ、”この方って、こんなに凄み有る演技をするのだ!”と、瞠目する。ー
6.けれど、ドクター・デスのマインド・コントロールを沙耶香は、”父を想う気持ち”で何とか、懸命に解く。
-父親としては、沁みるシーンである。そして、ここからのスリリングな展開も面白い。-
<家族の大切な思い出の場所を ”そのような事に使うな!”
と思いつつ、”物語展開、構成の面白さ”に一気に引き込まれた作品。
けれど、一番印象的なのは、真のドクター・デスを演じた方の”美しくも、凄みある、狂気を帯びた顔”であった作品でもある。>
■蛇足
・東山紀之さん、大丈夫デスか?
主役の綾野剛さん、北川景子さんの熱演は素晴らしかったですが、お二人とも肩に力が入りすぎというか…特に北川景子さんの表情が“家売るオンナ”みたいで恐かったです。
脚本も映画にしては展開が粗い。
悪役だけはまあまあかな。
この重たいテーマがもっと伝わるストーリーだったら、なお良かったかもしれない。
刑事ドラマみたいな感じで、一話一話のドラマ仕立てで来週が楽しみ♩という感じで観たかった作品。
犯人は誰か?のサスペンスものかと思っていただけに、そこは意外とアッサリしていて、展開にドキドキすることがあまりなかったのが残念。
ちょっと不器用な父親役の綾野剛さんも
男勝りの女刑事役の北川景子さんもとてもすばらしかったです。コンビっていう感じ。
あとネタバレになるので名前は出しませんが、幸薄そうなやさぐれた雰囲気のおばさんから、狂気に満ちた美人女性に豹変するとある女優さんの演技には圧倒されました!!
とにかく各エピソードや行動が冗長的でテンポが物凄く悪い。安物テレビドラマみたいなオープニングカットとか、どうしたのかと…。
物語も緩急がなく、盛り上がりが全くないし、俳優陣の良いところが何も活かせてない。
宣伝でわざわざ隠していたドクターデスの正体を序盤でアッサリ明らかにしてしまうし、予告から想像していたような安楽死により遺族と本人を救う正義と、法の下の正義の葛藤的なものが何も描かれず、ただの刑事ドラマ風作品になってしまっていたのが一番残念でした。
北川景子さんのカッコいいスーツ姿が美しかった事以外何も見どころはありません。。