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エド・ウッド Comments (20)
後世に「史上最低の映画監督」と評されながらもカルト的なファンが多いといわれるエド•ウッド。
本当に最低も最低の映画監督で、もはや映画を冒涜しているとしか思えない一面も。でも、そんな彼がファンが多くて、後世に評価されることがとてもよくわかるし、何よりも、才能やお金、名声よりも情熱がいろんなことを動かすということが、ハリウッドという大きな世界でおこっていたことを思い知るにつけ、自分の背筋がのびる…そんな映画でした。
幼い頃に、女の子が欲しかった母親に女装を強いられ、そのころから女装壁になり、兵役にいくにもパンティーとブラジャーをつけて行ったという変態のエド。
ある時に、性転換の話が映画化されると聞くや否や「これを映画化できるのは自分しかいない」と嘯くエド。往年のドラキュラ俳優のベラ•ルゴシと出会い、彼の出演を餌にスポンサーを得て、自身の監督処女作を完成。
評価は当然散々だし、配給会社もおかんむり。でもエドはこんないい映画が何故に理解されないのか?ばりに、意気揚揚と次回作を練り始める。プロレスラーやらインチキ預言者やらおかしなメンバーをくわえて作り上げた「原子の花嫁」はもう最低の評価で、プレミアムではポップコーンの嵐を浴びるほど。
いや、だって、もう最低ですよね。昼夜•室内外が大胆に入れ替わるシーン構成、ハリボテがハリボテとわかる舞台装置、アザーを取らない早撮りもう全てが学芸会レベルか?と思わざるをえないくらいのひどい映画でした笑
彼女のドロレスは自分がモヘアのニットを着てメガホンを握る姿に愛想を尽かして去り、最愛の友人ベラは麻薬中毒を悪化させながらもお金が尽き、一緒に自殺を迫る始末。
そんな中でもめげずに次回作のためのスポンサー集めにはしる…
そして、友人のベラの死…本当に泣きました。彼の遺作になったショートムービーを繰り返しみるエド…。唯一と言っていいほどの理解者を失い悲しみに暮れる…間も無く、映画を撮る!!
スポンサーを言葉巧みに手に入れて、いよいよかの「プラン9」の登場です。ここでは、スポンサーのわがまま娘やよくわからない宗教の人たちのわがままがひどいひどい。口を出しまくるスポンサーにさすがのエドも辟易…。そこで出会うのがあのオーソンウェルズ。
彼の「夢の為なら戦え、他人の夢をとってどうする」という言葉に触発され、意気揚揚と撮影現場に戻ってくるエドの勇ましさたるや!
スポンサーを無視し、自分の納得の行く映画を撮り切りましたとさ。
でも、この話でやはり好きなのはエドというその人。才能がなくても、お金がなくても、コネがなくても情熱だけで人を事を動かして行くその姿勢って本当に感動するし、天才ではないかもしれないけど、天才以上の才能だと思います。いろいろな困難を乗り越え、明るく常に前向きに映画を作り続け、自分がオーソンウェルズのようになると疑わなかったエドだからこそ、後世の評価を受けたのがとてもよくわかります。
本当によい映画と出会えたな…と10数年前から好きな映画の一つです。
生涯、賞賛されることのない映画を作り続けた彼の人生をバートンがどの様に起承転結をつけるのかと思ったが、ベラや彼に関わった人々との関係に焦点を当てることでヒューマンドラマとして上手く書き出している。
ウッドの人柄と折れない心、そして映画への愛情、これらが全体を通して強く伝わってきた。
彼の様な人柄の演技が得意なデップ、等身大のランドーの演技、そして白黒作品にしたことが良かった。(「シンドラー」より当時の雰囲気を感じた。)
映画化するにあたって彼のデビューから最盛期のことを切り取って正解だった。あそこまで失敗続きをリアルに描くと失笑どころか引いてしまう。アルコール依存症で世を去るところまで描いてしまうと見ていられなかったと思う……。
バートン/デップコンビ作品としては個人的にベスト。もちろん昔は良かった的な思い出補正だし、マイナーなの観てるアタクシカッケーという邪念やら、不器用でうまくできない人というにはあまりにもアレなウッドが、バートン監督の愛情とデップの演技で一周回って好きにさせられてしまったからなど諸々全部乗せだからだ。
ウッド監督作品は今後も観ることはないだろう。そんな時間あるなら本作を観るわ。あーでも『死霊の盆踊り』はどうだろう…。
最低の映画監督として有名な人物を描いた作品。
結局、最初から最後まで映画としては失敗続きで、その過程で監督として上達することもない。
それでも、お金もないのになぜか周りの人間を引き付けて、自身のチームのメンバーが増えていくのは、エドの人間的な魅力に加え、その映画への情熱が本物だったせいだろう。
最後に、本物の映画人オーソン・ウェルズとの交流が描かれている。実際に映画人としての評価は真逆でも、その映画への情熱と思いには互いに通じるものがあり、エドも一流の(B級)映画監督であったという、ティム・バートンの想いが込められているように感じた。
とはいえ、この映画としてはメリハリが足りず、最初から最後までそのまんまという印象も残る。
映画が大成功というハッピーエンディングなら、そもそもエド・ウッドではないのだけど。