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バーニング・ダウン 爆発都市 Comments (7)
記憶も足も天職も恋人も仲間も失うアンディ。怒りには正しい怒りがある一方で、邪悪な怒りというのもある。邪悪な怒りに支配されてはならないのだ!と心から思いました。
スタント・ダブルの使い過ぎと香港映画お決まりの最後のデュエットは残念でした。でも「追龍」でホウの仲間の兄弟のうち弟役の人が出ていて久し振り!と嬉しかったです。
ー 数々の事件を解決に導いて来た爆発物処理班のフォン(アンディ・ラウ)は、爆発物処理中に予想外の爆破により、左足を失ってしまう。
だが、彼は相棒(ラウ・チンワン)や恋人(ニー・ニー)の励ましにより、義足を装着しているとは思えない驚異的な身体能力を取り戻して行く。
しかし、上層部は”世間体”を気にして彼の現場復帰を認めない・・。-
◆感想
・不老としか思えない、アンディ・ラウの身体。そしてリハビリの最中の動き。大スターとは凄いモノである。
・残念だったのは、フォンが現場復帰を認められず、自暴自棄になった後、反社会的テロ組織“複生会”のメンバーになった過程が上手く描かれていないので、観る側は混乱する。
- えっ、記憶喪失って左足を亡くした時の衝撃の為?そして、頻繁に映されるフォンが服用している精神安定のための、抗てんかん剤。それは、幻覚を起こすからそんなに沢山飲んでは駄目だって・・。ー
・反社会的テロ組織“複生会”のリーダーと、フォンとの幼年時からの繋がりの描き方も粗い。
■冒頭の香港国際空港の壊滅シーンは、VFXとは言え大迫力である。そして、今作は、徐々にこれを阻止するためのストーリーである事が分かって来る。
<フォンが、記憶にはないが自ら計画した香港核爆弾テロ。それを阻止するために、自らの身を投げうって核爆弾を乗せた香港国際空港行きの地下鉄の進行を阻むシーンは沁みる。
今作はもう少し、脚本を練ってくれればもっと面白くなったのになあ、と思った作品。
だが、不老の漢、アンディ・ラウ好きには、彼の哀愁を帯びた男としての使命をやり遂げる意思の強い目力、表情を観れただけで嬉しいのである。
ハラハラドキドキの時限爆弾解除シーンや、高層ビル、列車、地下鉄などの大迫力爆破シーンは凄いです。>
■フライヤーについて
今作は、パンフレットは作成されていない。
で、フライヤーを見ると”本国興行収入230億円突破!””総製作費44億円”とあるが、いつも思うのだが”それは凄いの?利益率はどうなの?そもそも”本国”って香港だよね、中国は入ってないよね!”と思ってしまった。
犯罪がらみの謎を捜査/調査する主人公に記憶障害を持たせることで、“信頼できない語り手”の叙述手法もほのめかす点では、クリストファー・ノーラン監督の「メメント」を彷彿とさせる。この仕掛けによって、主人公、警察組織、そして彼が潜入したテロ組織の関係性が複雑化し、先を読ませにくくすることに成功している。
監督と共同脚本は香港出身のハーマン・ヤウ。市民のため体を張ってがんばっていたのに上層部から裏切られた、という主人公の思いに、香港の民主化が中国によって封殺された近年の状況を重ねた、とみるのは考えすぎだろうか。
アクションサスペンスな内容で、それ系好きな方なら楽しめます。私は大満足でした!