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ホッキョクグマすっごくひま Comments (1)
『鳥獣戯画』のウサギやサル、カエルを「海獣」に置き換えて、ヒマな北極熊がもろもろの海洋生物と出逢ってゆく様を「絵巻」風に描くというワン・アイディアもの。
(監督は『鳥獣人物戯画』ならぬ『海獣人物戯画』だとおっしゃっていたが、「人物」が入るのは丙巻と丁巻に人物表現が出てくるからで、今回のアニメに人は出てこないことだし、「人物」は抜いてもかまわないのかな、と)
完全にタッチや絵柄まで『鳥獣戯画』を模倣しきった墨描きのアニメーションで、波の描き方なんかも含めて、いかにも鎌倉絵巻風のやり方にこだわっている。
なるほど、これは観ていてふつうに愉しい!
難解でアート色の強いメインディッシュ『幾多の北』と比すれば、なにをやりたいか自体はきわめてわかりやすいし、扱っている題材もほほえましい。アペリティフとしてはうってつけの短篇といえる。
アイディアのきっかけとなったのは、映画のスコープサイズと絵巻物の、「横長」という規格の類似かもしれない。
ちょうど本作でも、絵巻物をだんだんと巻き進めるように、横長の画面を動かしながら、シロクマの動きを追っていく。
ただし、台詞だけじゃなくて、日本語&英語の「韻を踏んだフレーズ」の「文字」が、各動物ごとに画面内に出てくるので、その英語の文章を読ませるために、通常の絵巻物とは逆に「左から右へ」と展開していく形をとっている。
向きは逆とはいえ、もともと絵巻物は、陳列台に長々と展開して鑑賞者のほうが歩きながら目で追っていくという、いま美術館で成されているスタイルではなく、絵巻物のほうを順次巻いて「絵を動かし」ながら鑑賞されてきた、きわめてアニメーション的な「メディア」だった。
そう考えれば、スクリーンに移し替えられてはいても、本作の見せ方こそが、まさに「正しい絵巻の鑑賞法」なのだといえるわけだ。
アザラシやラッコ、イルカ、カワウソなどが順次登場してきて実に愉快なのだが、ずっとこんな調子で最後まで続くのだろうかと若干思い始めた矢先に、いいタイミングでいきなり「海中編」に突入して、しかも「鯨」という巨大生物をフィーチャーすることで、大きな「破調」を生み出している(墨ベタの迫力!)。
山村監督の「エンターテイナー」としての「間合いの正確さ」がよくでている、フェイズとテンポのチェンジの仕方だったように思う。
また、徹底的に韻を踏んだ日本語・英語の言葉遊びが全編を通じてついて回ることで、本作には「ルイス・キャロル」的な味わいが付加されている点も見逃せない。
要するに、シロクマとなった自分が「海の国のアリス」として奇妙な住人たちの様子を探検しているような「空気」が、「言葉遊び」のおかげで連想的に喚起されているということだ。
まあ、本当のシロクマはアザラシが大の好物どころか「主食」なんで、居たら出会いがしらに食べちゃうんですけどね(笑)。