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母なる証明 Comments (20)
物語の緩急もすばらしいし、ここで終わったら嫌だなというところを有に超えてくれる。
最後のダンスシーンまでの流れも好き。余韻がある良い作品。
頼りにならない警察、弁護士に代わり、息子の無実を証明するために奔走する。その姿に母から息子への無償の愛を感じ胸を打たれた。
しかし、殺害現場にいた男の話から一気に流れが変わる。
印象的なのはやはり嫌なことを忘れるツボ。
息子が結局犯人だったこと、人を殺害してしまったこと、別の人間が犯人になってしまったこと、火災現場から発見された針箱から、息子に男を殺害したことを気づかれたのではないかという猜疑心。これらを抱え続けることに限界を感じ、ラスト自身に針を打ったのだろう。
ただ、このツボに効果は本当にあったのかは怪しい🤔
OP、EDで見せた踊りこそ嫌なことを忘れる手段なのかなと思った。
ポン・ジュノの映画では決して絵に描いたような「善」がまかり通る訳ではない。むしろ、社会通念や法では許されない行為に至る過程や登場人物の心のうねりをダイナミックに描き出すところに彼の手腕は光り、その筆致の深さが映画の陰影を際立たせ、社会の暗闇をじっと見据える視座を我々にもたらしてくれる。
「母なる証明」は笑える箇所もたくさんある。そしてその分だけ闇も深く、非常に風変わりな物語構造の中で「母親」の心情がえぐられていく。見た目は地味な物語なのに、「自宅の奥から表の様子を伺う」「水たまり」「針のケース」などの要素が幾度か繰り返される中でそれぞれの意味を持ち、土砂降りの雨の中で傘がパッと咲く場面が「目配せ」のように機能する様など、ポン・ジュノが我々に向かって発信しているメッセージも多い。濃密なミステリーであると同時にどこか観客までも引きずり込み共犯関係に仕立て上げる構造に凄みすら覚える怪作である。
演技も最高、息子は山崎賢人、母親は吉永小百合、そんな感じです。
母息子はともに人格障害の生まれながらの殺人鬼でしょう、自覚がないだけなお悪い。
ホームレスが殺されても誰も気にしない、孤児の知的障害者が冤罪で死刑になる、それが韓国社会、リアルです。
立ち食いするバイキング、弁護士と検事がカラオケ密談、腐敗した警察、どれもリアル韓国。
これぞリアリティパラサイト。
見事です、これぞ歴史的名作、韓国の証明‼️
<ネタバレあり>
1.前半は、コミカル要素を少し塗したストーリー展開。
2.そして、観る側は、ポン・ジュノ監督が仕掛けた”罠”に徐々に嵌って行く・・。
3.軽い知的障害のある息子、トジュンを”ある理由”で溺愛する母親(キム・ヘジャ)。
- 最後まで、彼女は”トジュンの母親もしくは、叔母さん”と呼ばれる。実名は出ない・・。成程。
”ある理由”は後半、トジュンから語られる・・。ー
4.ある晩、アジョンと言う女子高生が、頭を強く殴られ殺され、遺体は”何故か二階建ての建物”の屋上に晒されている・・。
そして彼女について徐々に明かされる出来事。
・誰とでも寝る女性だった事。
・時折、急に鼻血を出す事。
・寝た男の顔写真を携帯で映していた事。
5.トジュンは、警察の杜撰な捜査で、アジョン殺しの犯人にされ、勾留される。
トジュンの無実を明かすために、”母親”は懸命に真実を掴もうとするが・・。
- この辺りまで、観る側はトジュンが無罪だと、ミスリードされる・・。愚かしき弁護士、検事、精神病院長の姿を見せられることで・・。-
6.”母親”が自ら捜査を進めていく中で、マッコリに呑まれているアジョンの祖母から、彼女の携帯を渡される。そこに映っていた、サッカー2チーム分の顔写真の中から、トジュンが指さした人物は・・、”母親”が雨の中、傘を買った屑拾いの白髪の男だった・・。
”母親”はその男が住む、粗末な町はずれの一軒家を訪ねる。
が、そこで屑拾いの白髪の男が、”アジョンが殺された晩に見た事”を聞いた”母親”が行った事・・・。
- 完全にミスリードされたよ・・。ポン・ジュノ監督。ー
7.真犯人にされた青年、”ジュンバル”に会いたいと”母親”は言い、留置場の面会室で、 彼から”両親は居ない”と告げられ、号泣する”母親”
ー ジュンバルについていた、アジョンの血は勿論、鼻血であろう・・。
”母親”のあの涙は守る者の居ないジュンバル対する謝罪の涙であろうか、それともこれでトジュンは捕まることはないという、安堵の涙であろうか・・ー
8.トジュンに見送られ、小旅行に出る”母親”
待合室で、息子から差し出された
”屑拾いの白髪の男の燃やされた家で、息子が見つけた母親の鍼灸針の箱”を
”駄目だよ、忘れちゃ・・”
と言われながら、渡される”母親”
驚愕する”母親”。
<浮かない顔で、バスに乗った”母親”は他の乗客が狂ったように踊る姿を見て、自らの太腿の”嫌な記憶を取り除く”ツボに自ら針を刺し、狂ったように踊り出す。
冒頭と最後部の、枯れた草原をフラフラと歩く”母親”の姿を見て、
ポン・ジュノ監督、ヤラレタよ・・と思った作品。
ポン・ジュノ版、”イヤミスムービー”でもある。>
- 本当にトジュンは知的障害だったのだろうか・・。様々な感想、観方が出来る奥深い作品である。
(これについて、自らの考えを記載すると、レビューが2500文字位になりそうなので、止めておきます・・。)-